7月27日に開幕する鈴鹿8時間耐久ロードレースを前に、ヤマハが都内で『ヤマハ鈴鹿8耐ファンミーティング2017』を開催。ヤマハのライダーたちが鈴鹿8耐への意気込みを語るとともに、ゲームや記念撮影などを行いファンと交流を深めた。
イベントのオープニングではヤマハライダーたちがステージに登壇。ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行、アレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マーク、吉川和多留監督とYARTヤマハ・オフィシャルEWCチームのブロック・パークス、マービン・フリッツ、野左根航汰、マンディ・カインツ監督、そしてGMT94ヤマハ・オフィシャルEWCチームのデビット・チェカ、ニッコロ・カネパ、マイク・ディ・メッリオ、クリストフ・グィオ監督と豪華な面々が登場し、ファンへ向けて挨拶した。
トークショーには中須賀、吉川監督、ヤマハの技術本部開発部長の辻幸一氏がステージに登壇。2016年のレース映像を見ながら昨年の振り返りや2017年の展望を語る。
2016年の鈴鹿8耐ではMotoGPライダーのポル・エスパルガロがポールポジションを獲得。その時の映像が流れたると中須賀は「自分がポールだったらよかったと思い出しますね(苦笑)。今年は自分がポールを獲ってチームを引っ張っていきたいと思います」とコメント。昨年のリベンジに燃えているようだ。
昨年は218周を走りきり、鈴鹿サーキットに二輪用シケインが設置された後の最多周回記録を更新。この記録に関して辻氏は「昨年はセーフティカーなどのトラブルがありませんでした。すべてが想定範囲内に進みましたね」
「我々は218周を最初からターゲットにしていました。2015年にポル(・エスパルガロ)がピットスルーペナルティを受けるようなことがあると作戦を組み直す必要がありますけどね(笑)」
「中須賀選手を始めトップライダーたちは普通に走れば2分8秒台で走れると思いますが、(耐久レースは)燃費などを考えるとペースを落として走らなくてはいけません。それがライダーの負担になると考えていましたが、チーム全員が役割を分担をしっかりと行ってくれたおかげで218周という成果が出たと思います」
2017年の鈴鹿8耐はヤマハにとって3連覇がかかる戦い。しかしホンダ、スズキ、カワサキといった日本を代表するメーカーも黙ってはいない。ヤマハの3連覇を阻止すべく、盤石の体制で挑んでくる。
「他メーカーのマシンもフルモデルチェンジしてレベルアップし、僕たちと互角になってきています」と中須賀。
「昨年は2連覇を果たし、218周の最多周回を記録していますので、今年は自分たちが一番のライバルと考えています。なので、今年は218周を超える219周を目指すしかないですね。僕たちはそこに一番近かったチームなので、そこを超えない限り3連覇はないと考えています」
「チーム、スタッフ、ライダーも219周を目指して準備してきていますし、自分たちの力を出し切れば結果に繋がると思います」
チームを率いる吉川監督は「マシンは昨年以上に信頼性は上がっていますし、ライダー構成としては新たにマイケル選手が加わりました。マイケル選手は8耐で優勝を経験しているので、ウチのチームには優勝を経験していない選手がいません。自分たちのレースをしっかりすれば結果はついてくると思います」と3連覇へ向けて準備に抜かりはない印象だった。
トークショーの後には、ヤマハライダーと会場に訪れたファンがプレイステーション4用バイクレースゲーム『Ride2』で対戦する『8耐ライダーに挑戦 ROPPONGI耐久選手権』やサイン入りグッズが当たる『ラッキードロー』を実施。最後にはライダーたちとの記念撮影会を行った。
鈴鹿8耐40回目の記念大会でヤマハは3連覇を果たすことができるか。決勝レースは7月30日(日)の11時30分にスタートする。