ザウバーF1チームのパスカル・ウェーレインは今シーズン末で契約から自由になると語ったが、2018年にどのチームでドライブすることになるかは見当がついていないという。
F1公式サイトのインタビューで、来季の契約がない状態なのかと尋ねられたウェーレインは「いまの時点ではそうだね」と答えた。ドライバー市場でオファーを受け付けている状態であるかについては「そう言えると思う」と話している。
「今シーズンは契約があるから、今年はそれだけに集中している。僕は何も動かすことができない。決めるのは他の人たちなので、僕はマシンを走らせ、できる限りのパフォーマンスを見せるだけだ」とウェーレインは続けた。
彼は今シーズンの最初の2レースを、背中の怪我の影響で欠場している。しかしその後のスペインGPとアゼルバイジャンGPで、コンストラクターズ選手権における貴重な5ポイントをザウバーにもたらした。
ウェーレインは昨シーズンもオーストリアGPにおいて、マノーF1チーム唯一のポイント獲得に貢献。予想に反してチャンスを生かし、ポイントを獲得するこの能力は、F1のパドックでも注目されているだろうと彼は期待する。
「ポイントを獲得できる週末は、僕たちにとって本当に特別なものなんだ。僕たちのマシンがトップ10圏内でフィニッシュすることは多くない。運が良いときだけなんだ!」
「僕たちはチャンスを掴んでポイントをかき集めなければならない。チャンスがあったときに、それを掴める状況だったことには、とても満足している。ここぞと言うときに、その位置にいたい」
「普通の状況だったらポイントを取れないマシンで、僕がこれまでポイントを獲得してきたことは注目されていると思う」
ウェーレインはメルセデスとフォース・インディア両チームのテスト兼リザーブドライバーを務めてきた。HWA AGが運営するメルセデスチームから参戦したDTMでは、2015年のチャンピオンに輝いている。しかし彼がメルセデスのシートを得る道は、最近のバルテリ・ボッタスの活躍によって阻まれてしまったように見える。
現チャンピオンチームであるメルセデスでシートを獲得する見込みについて聞かれると、ウェーレインは「そうした判断について、僕がどうにかすることはできないんだ」と答えた。
「自分がどうにもできないことを心配するのは時間の無駄だし、強さや努力も無駄にしてしまう。確かにバルテリは良い仕事をしていて、彼はメルセデスのシートに値する」
ザウバーは来シーズンはホンダからパワーユニットの供給を受けることになっているが、このパートナーシップが実現するのかについてを疑う報道もある。ウェーレインは報道されている以上のことは知らないと語った。
「来シーズンがどうなるのかは、まったくわからない。もちろん僕も噂はすべて耳にしたよ。当然、ザウバーにはうまくいってほしい。彼らにはポテンシャルがあり、過去には良い順位につけていたこともある。その状態に戻れるといいと思っている」
「チームは今季や昨シーズンよりも良い成績を出したがっている。(現状の)僕たちには『運の良い』レースが必要だ。今の状況は、過去とはまったく異なっているんだ」
「チームは5年くらい前の状態に戻りたがっている。そのことはチームから、直に感じることができるよ」