スーパーGT第4戦SUGO、2段階ノックアウトの公式予選でGT500クラスのポールポジションを獲得したのはARTA NSX-GTの野尻智紀/小林崇志だった。ARTAのポール獲得は開幕戦以来で今季2度目。NSX勢が予選1-2-3を占拠している。
14時前からパドックでも雨が時折パラついたり、雷鳴が聞こえたり、風向きも変化したりと、実に微妙な天候状況で迎えたスーパーGT第4戦SUGO公式予選。
ウエット宣言が出されてGT300クラスのQ1が開始された14時10分の時点で、気温28度、路温は36度。朝のフリー走行よりも温度条件は低くなっている。
GT300のQ1で赤旗中断があったため、GT500のQ1は予定より6分遅れて14時36分に開始された。GT300のタイムから判断する限り、路面状況はドライ。GT500各陣営はいつもどおり、セッション開始直後のコースインはせずに終了時間から逆算したコースインタイミングを待つ。
残り9分を切って、最初に動いたのはダンロップ装着のEpson Modulo NSX-GT、ベルトラン・バゲット。そして残り7分ちょっとというあたりから、残りの陣営もほぼ一斉にコースへと向かった。
残り3分を切り、最初にフルアタックとみられるタイムを出したのはEpsonで1分12秒400。ここから各車の本格的なタイム出しが始まり、そのなかで午前フリー走行首位だったWAKO'S 4CR LC500のアンドレア・カルダレッリが1分12秒268で一旦トップに立つ。しかし、目まぐるしい順位変動が続き、WAKO'SのこのタイムはQ1脱落ゾーンにまで落ちていくことになる。
トップタイムはDENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンが1分12秒024を出したあと、ARTA NSX-GTの小林崇志が1分11秒579へと更新、これで確定に。2番手にはWedsSport ADVAN LC500の関口雄飛が最終的に上がった。3~5番手にはヨコハマとブリヂストンを装着するNSX勢の残り3台が続き、6番手にDENSO、7番手にフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの佐々木大樹。
一時はQ1落ちゾーンに入ったWAKO'Sのカルダレッリだったが、1分12秒163にタイムを更新して8番手に上がり、ギリギリQ1を突破。Q2にはNSXが4台、LC500が3台、そしてGT-Rが1台進出した。タイヤ面ではヨコハマが3台そろってのQ2進出。一方でミシュラン勢の2台のGT-Rは14、15番手という結果に終わってしまった。
Q2は15時30分にスタート。コースイン開始は残り7分が迫る頃からで、そこから約1分の間に全8台がコースへ。先頭でコースに入ったのはWAKO'Sの大嶋和也。
最初に暫定トップタイムをマークしたのはWedsSportの国本雄資で1分11秒669。しかしこれをKEIHIN NSX-GTの塚越広大が1分11秒491で更新した後は、NSX勢による上位攻防が展開されることになった。今度はARTAの野尻智紀が4つのセクターすべてでファステストをマークしてトップへ、タイムは1分10秒915。
野尻のタイムは短いSUGOで後続を最終的にコンマ5秒も離すもので、これがポールポジションタイムとなった。2番手には最後の土壇場でRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴が上がり、KEIHINの塚越は3番手に。ブリヂストン装着のNSXが1-2-3を固めた。
4~6位はヨコハマタイヤ勢。WedsSportの国本が4番手で、MOTUL MUGEN NSX-GTの武藤英紀が5番手、フォーラムエンジニアリングのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが6番手に続いた。7番手にDENSOの平手晃平、8番手はWAKO'Sの大嶋。
ARTAのポールポジションは開幕戦以来の今季2回目。その開幕戦ではポールスタートながら、NSX陣営はスロットル系の電子系トラブルでまともにレースができなかった。NSX勢としてはこれがシーズン4戦目にして3回目のポールポジションとなっている。