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WRC:トヨタ、ホームのフィンランドで最高の結果を目指す。「選手は自信に満ち溢れている」とマキネン

2017年07月21日 19:22  AUTOSPORT web

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ホームイベントとなる第9戦フィンランドに臨むヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
2017年からWRC世界ラリー選手権に復帰参戦しているTOYOTA GAZOO Racing WRT。チームが挑む次の戦いは、7月27~30日にホームグラウンドのフィンランドで行われる超高速グラベル(未舗装)ラリー、第9戦フィンランドだ。

 トヨタにとってホームイベントとなるラリー・フィンランドは、シーズン中もっとも平均速度が高いラリーとして知られ、かつては「北欧の選手以外は勝てない」とさえ言われた高難易度のグラベルラリー。

 ステージは道幅が広く路面も引き締まっているためスピードが乗りやすいが、コースの脇には木々が迫り、選手たちはわずかなミスも許されない。

 また、クレストと呼ばれる小さな丘を越える際にはマシンが大きくジャンプするためドライバーたちは高速走行のなか、左右の動きだけなく上下方向の動きにも注意をはらいながらクルマを操る必要がある。

 競技は27日夜、フィンランド中部のユバスキュラ市街地を舞台とするSS1が行われ、翌日から本格的なグラベルSSがスタート。最終ステージのSS25は、SS上位者にボーナスポイントが与えられるパワーステージに設定される。

 全25本のSSからなるステージ合計距離は314.2km、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は1425.96kmだ。

 今回もトヨタは、ヤリ-マティ・ラトバラ、ユホ・ハンニネン、エサペッカ・ラッピという3名を起用し、3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入する。コドライバーも含め全員がフィンランド出身であり、同地に本拠地を置くチームにとって、このラリー・フィンランドは特別な一戦。チームは今大会で2017年シーズン最高の結果を得るため、事前テストを入念に行なってきた。

 自身も母国フィンランドでのラリーで4回の優勝経験があるチーム代表のトミ・マキネンは、ホームイベントとなる第9戦に向けて次のように語った。

「フィンランドは、私たちにとって特別な意味を持つホームイベントだ。選手は自信に満ち溢れていて、私も安心している」
 
「我々はフィンランドのステージで多くの経験を積み重ねてきたので、ラリーへの準備は整っていると思うよ。一方で、クルマは絶えず進化しており、つねに新しいことを発見しているんだ」

「ヤリ-マティ(・ラトバラ)はこのラリーで勝つ方法を知っているし、ユホ(・ハンニネン)は速くて経験が豊富、そして、エサペッカ(・ラッピ)は若くてハングリーと、素晴らしいドライバーが揃っている。力強い戦いをしてくれることを期待しているよ」

 2010年、2014年、2015年と過去3回の優勝経験を持つラトバラは「(第1戦)モンテカルロと同じように、フィンランドは誰もが勝ちたいと思っているラリーだ。特に、フィンランド人ならば、なおさらだよね」とコメント。

 また、ハンニネンも「フィンランドは他のどのイベントよりも多くの経験があるラリーなので、自信はある」と意気込んだ。

「事前のテストでは、おもにサスペンションの改善に力を入れ、良いフィーリングを得られたんだ」

 WRC2クラスで過去に2度フィンランドを制しているラッピは「WRカーで初めてホームイベントを戦うことになり、とても興奮している。完璧な戦いができれば表彰台に上がることも充分可能だと思うよ」と語っている。