今季F2参戦中のホンダ育成ドライバー松下信治が、次戦ハンガリーGP明けの合同テストにザウバーから参加する予定であることが、関係者への取材で明らかになった。ザウバー、ホンダの双方から、まもなく正式発表される見通しだ。
ザウバーはこの4月、来季以降ホンダからパワーユニットを供給することを発表。F1で活躍できる日本人ドライバーの育成にも力を注ぐホンダにとっては、ドライバー人事にも影響力を発揮できる合意のはずだった。
実際、松下が今季選手権3位以内に入り、スーパーライセンスが獲得できれば、ザウバーからF1デビューすることはほぼ既定路線と見られていた。
しかし、発表からわずか2カ月後の6月末には、ザウバー側の交渉の中心人物だったモニシャ・カルテンボーン代表が突然更迭されてしまう事態に。
後任のフレッド・バスール新代表が、「ホンダの低迷は、大きな懸案事項だ」などと発言したことから、提携自体が白紙に戻る恐れも指摘されていた。
とはいえ松下はすでにザウバーとテスト契約を交わしている模様で、バスール新代表がその契約を一方的に破棄する可能性は低いと見られている。
ホンダとの提携にしても、バスールはフェラーリやメルセデスなど他メーカーに乗り換えようと試みたが、いずれも不首尾に終わったようだ。
8月1日からの2日間のテストでザウバーは松下の他に、同じくF2参戦中のスウェーデン人ドライバー、グスタフ・マリヤを走らせる。
さらにフェラーリドライバーのシャルル・ルクレールも、合流するかもしれない。