ルイス・ハミルトンが6カ月後の契約状況は予想できないと発言したことから、彼の2018年の去就についてさまざまな推測が持ち上がっている。これを受けて、メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、ハミルトンはメルセデスと2018年末までの契約を結んでいると強調した。
噂の元は、イギリスGPを優勝で飾った直後にハミルトン自身が発した、将来についての言葉にあるとみられる。3度の世界チャンピオンであるハミルトンは、来年のプランは未定であるかのような発言を行ったのだ。
「契約やなんかのことは、今から半年後にどうなるか本当のところは分からない」とハミルトンは語った。
「人生では何が起きるか分からない」
ただしハミルトンは、今年で引退する可能性は限りなく低いだろうとも発言している。
「今この時点ではドライビングが好きだし、自分がベストの状態だと感じている」
「6カ月後にというのは考えにくい。走ることを常に楽しんでいるし、レースが大好きだからだ」とハミルトンが語ったとロイターは伝えている。
「チームとの契約はあと少なくとも1年は残っている。今は、それをまっとうするつもりだ」
しかし100パーセントないとは言えないと示唆したことで、ハミルトンがF1から引退する説や、「大ファン」だと公言するフェラーリに移籍するという説がささやかれ始めた。一方ではセバスチャン・ベッテルがフェラーリからメルセデスに移籍するのではないかという噂もある。そうした憶測に対してウォルフは苛立ちを募らせ、事実関係を明確にしようとした。
「フェラーリとルイスについて誰が話をしているのかは知らない」とウォルフは語った。
「だがチームの人間や彼自身ではないことは明らかだ。彼が言ったのは、皆がそうであるように自分はフェラーリのファンであり、フェラーリはドライバーなら誰もが加入することを夢見ているチームだということだ。それだけのことだ」
ウォルフは今のハミルトンはメルセデスで輝きを増し、非常にポジティブな状態であると繰り返した。
「彼は今、とてもいいチームに所属し、現時点では最速のメルセデスというマシンをドライブしている。彼のドライビングは素晴らしいが、それを披露するためにはマシンの方も素晴らしい性能を備えている必要がある」
「我々にはあと1年半有効な契約があり、チームには最高の原動力がある。外部で囁かれていることは私にはなんら関係がない」