2017年にフルモデルチェンジを受け、4代目に進化した『スズキ・スイフト』に、コンパクトな駆動用モーターとオートギヤシフトを組み合わせた、スズキ独自のストロングハイブリッドシステムを搭載する『スイフト HYBRID SG』、『スイフト HYBRID SL』が早くも追加設定され、7月12日から発売開始となっている。
2016年末にトールワゴンの『スズキ・ソリオ』に積まれて初登場となったこのスズキ独自のハイブリッドシステムは、コンパクトながら瞬間的に大きな力を発揮する駆動用モーター(MGU)と、こちらも軽量コンパクトで伝達効率に優れた5速オートギヤシフト(AGS)を組み合わせることで、走行中に蓄えた電力をMGUに供給。
モーターによるアシスト走行に加え、クリープ走行時や約60km/h以下での一定速走行時には、エンジンを自動停止してEV走行を可能とするなど、ライバルのトヨタ・アクアやホンダ・フィットに並ぶ、フルハイブリッドとなっている。
そんなBセグメントのハイブリッドとしても最大の特徴であるこのシステム構成は、100V高電圧リチウムイオンバッテリーを荷室床下に格納するなど、ボディサイズ、室内空間はそのまま確保。
さらに、伝達効率に優れたMTをベースとする5速のAGSにMGUを組み合わせることで、ゼロスタートのクラッチ締結時や、ギヤチェンジによる駆動の抜け感など、従来のロボタイズドMTが苦手とする領域を、すべてモーターの駆動力が補いアシストすることで、スイフトらしいハンドリング性能とともに、圧倒的にスポーティなパワートレーンのフィーリングを加えることにも成功した。
また、このAGSはこのスイフト用に専用チューンとされ、パドルシフト(HYBRID SL)操作時は、クラッチ切り離し時間をさらに短縮してスピーディーな変速とスポーティーなシフトフィールをも実現している。
またハイブリッド専用デザインとして、エクステリアではクロームメッキ加飾付フロントグリルを、インテリアではブルーの加飾を施したシフトノブやブルーイルミネーションを備えたメーターを採用。そのタコメーター内には、モーターの作動状態を表示するモーターパワーメーターも装備している。
また、上級グレードの『スイフト HYBRID SL』には、単眼カメラとレーザーレーダーで前方の歩行者や車を検知して衝突時の被害を軽減するシステム『デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)』をはじめ、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ヘッドランプのハイビーム/ロービームを自動で切り替えるハイビームアシスト機能を搭載するなど、充実の先進安全装備も備わっている。
もともと軽量なハーテクトの恩恵を活かし、フルハイブリッド化でも960kgという超軽量ボディを維持し、JC08モード燃費でも32km/リッターという省燃費性能を実現した『スイフト HYBRID』。価格は166万8600~194万9400円となっている。