アウディスポーツは、DTMドイツ・ツーリングカー選手権の第8戦ノリスリンクのクラッシュで負傷したマイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)の代役として、FIA F2にも参戦中の若きオランダ人ドライバー、ニック・デ・ブリースを起用すると明かした。
シリーズを代表する市街地コースであるノリスリンクの1コーナーで、コントロールを失ったゲイリー・パフェットのメルセデスAMG C63 DTMと絡み、左足中足骨骨折の怪我を負ったロッケンフェラー。
事故後は自らの足でマシンを降り、メディカルカーへと向かった彼は、現在チームの理学療法士とともに懸命の治療を続けており、レーシングシューズにも対応する特別なバンテージを巻いて、今週末の第9・10戦モスクワ参戦の可能性を模索している。
「この(モスクワの)トラックが本当に好きで、なんとかレースがしたいんだ。そうでなければ、僕のチャンピオンシップは実質的な終わりを迎えることになる。この包帯とギプスは機能するはずで、僕はモスクワでレースをするだけでなく、3度目の勝利を挙げたいと思っているんだ」と、ロッケンフェラー。
しかし、通常この怪我が完治するには6~8週間の期間を要すると言われており、この週末はロッケンフェラーに代わり、昨年のアウディ・ヤングドライバー・テストにも参加経験のある22歳のデ・ブリースが、チーム・フェニックスの99号車アウディRS5 DTMのステアリングを握る見通しだ。
このモスクワの週末に向け、アウディスポーツは35Gもの衝撃を受けたマシンの修復を進め、モノコックの新品交換作業を完了。先週木曜日の段階で、リザーブを務めるデ・ブリースの手によりロールアウトし、確認作業も終えている。
ロッケンフェラーは2013年、2015年とモスクワ戦で勝利を挙げており、アウディスポーツ代表のディーター・ガスも、彼をチームに帯同させることは明言している。
「モスクワの週末はロッキー(マイク・ロッケンフェラー)とともにいることが重要なのは間違いない」とガス。
「このロシアでは、過去2戦のラウジッツリンクやノリスリンク以上にタイヤの果たす役割が大きく、ロッキーが勝利を挙げた当時も、オプションタイヤを使いこなして勝利をつかんだ。その点で我々は非常によいセットアップを見つけており、ロッキーのノウハウが役に立つはずだ」