7月16日に決勝レースが行われたWEC世界耐久選手権第4戦ニュルブルクリンクで、ポールポジションを獲得しながらも苦戦を強いられたTOYOTA GAZOO Racingは、7号車TS050ハイブリッドのボディワークにダメージがあり、これが原因で空力性能が低下していたと明らかにした。
7号車トヨタは、ホセ-マリア・ロペスと小林可夢偉のアタックにより、ライバルの2号車ポルシェ919ハイブリッドを抑えて第4戦のポールポジションを獲得。決勝レースでもレース序盤は可夢偉が2号車ポルシェ、1号車ポルシェを抑える走りで優勝争いを演じてみせた。
しかし、可夢偉からロペスに交代したセカンドスティントからはペースを上げられず、2台のポルシェに先行を許すと最終的にトップから1分以上遅れた総合3位でチェッカー。チームにとって初となるニュルブルクリンク戦勝利はならなかった。
チームは決勝後に発表したリリースで「空力的なバランスの低下」に見舞われたことがペースダウンの原因としていたが、今回その原因がボディワークへのダメージだったことが明かされた。
トヨタ・モータースポーツGmbHの発表によれば、レース後にマシンをチェックしたところ、「7号車のアンダーフロアに重大なダメージ箇所があったほか、リヤウイングにも穴が開いており、これが原因でメインプレーンにクラックが入っていた」という。
「アンダーフロアへのダメージは縁石に乗った際に負ったものと考えられ、リヤウイングの破損はなんらかのデブリが衝突したことが原因だと考えている」