子どもの名前を考える際に、名前の漢字の画数から運命を占う「姓名判断」を参考にする人は多い。ただこれが夫婦のもめごとの原因となるケースもあるようだ。
そんな悩みを持つ人物が、はてな匿名ダイアリーに7月17日、「字画判断は滅びろ」という投稿を寄せた。投稿者は「字画は関係なく、好きな名前をつければいい」という考えを持っているが、相手は「字画は重要で、名前に使う漢字を考えるべき」と主張しており、夫婦間で意見が対立している。
「字画のために、読みを、漢字の意味を、私たちの想いを犠牲にするのか?」と不満
夫妻の間には以前から、名付けについての考え方に違いがあった。夫婦だけの生活を送る間は問題なかったが、子どもができたことをきっかけに投稿者は、「真面目に取り組まなくてはいけない」と、名付け問題解決に本腰を入れ始めた。
投稿者が姓名判断を嫌う理由は「根拠がわからない」ことだ。運が良くなる画数を紹介する本や、名前を打ち込むだけで診断結果が表示されるサイトがあるが、これに対して
「どこぞのオッサン(おばさんかも、じいさんかも、ねーちゃんかもしれないが)の根拠もない戯言になぜ我が子の、大切な、一生を共にする名前にケチをつけられなきゃいけない?」
と不満をあらわにし、このように思いを吐露した。
「字画のために、読みを、漢字の意味を、私たちの想いを犠牲にするのか?私はそれが我慢ならない」
この投稿に対してはてなブックマークでは、「ほんと、字画判断って誰が言い出したんだろうな。意味がわからん」など、投稿者同様にアンチ姓名判断の人から同意のコメントが多く寄せられていた。
姓名判断は流派によって解釈が異なるため、「あんなの血液型占いと大差ない」と切り捨てる人もいる。確かに、流派や占い師によって言うことが違うような考えに振り回されるのは合理的ではない。自分の好みの漢字を使って名付ければいい、という投稿者の思いはわかる。
考えすぎて煮詰まり名前に「鯨」が入っていたという夫妻も
中には、「仏滅に結婚式をするな、というのと同じで、根拠はないけど社会の風習になっているものには合わせておいた方が無難」という人もいる。効果のほどはわからないが、悩むくらいであれば習慣にのっとって名前を決めてしまい、「不安要素は取り除くが吉!」というのだ。
だからといって画数を気にしすぎるとおかしくなってしまう。字画を考えすぎた結果「候補の漢字に『鯨』とか入ってたし、3文字名前は、どこの暴走族やねん!という感じになっていた」というエピソードを書く人もいた。
ただ投稿者の場合は、夫婦間の考えの違いをどう埋めるか、という着地点が見出せていない。そのため、「字画の問題ではなく、夫婦間での価値観のすり合わせ手順の問題」という指摘も数多く出ており、
「お互いに子どものことを思ってのことだから、夫婦でちょうどいい落としどころを話し合って、良い名づけをしてください」
といったアドバイスが寄せられている。生まれるのがまだ先なら話しあう時間はあるはずだ。子どもの名付けに気を取られるあまり、夫婦仲を悪くしては本末転倒だろう。