トップへ

F1第10戦イギリスGP決勝トップ10ドライバーコメント

2017年07月17日 16:42  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2017年F1第10戦イギリスGP バルテリ・ボッタスと包容をかわすルイス・ハミルトン
2017年F1第10戦イギリスGP決勝でトップ10に入ったドライバーたちがレースを振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
 すごくハッピーだ。ここでの勝利のなかでも一番うれしい勝利のひとつといっていいと思う。絶対に勝ちたいと思っていた。レースへの僕の準備の仕方について問題視する人たちがいて、ネガティブなムードが高まっていた。それでも今回は僕にとって最強の週末といえるような結果になった。

 堅実なスタートをして、マシンとバランスをうまくコントロールして走った。チームは素晴らしいピットストップをしてくれた。よくなかったところは何ひとつ見当たらない。チームの仕事ぶりは最高だったし、バルテリ(・ボッタス)の走りもすごかった。彼を誇りに思う。彼のようなドライバーがチームにいるのは素晴らしいことだ。
   
 フェラーリの(タイヤ)トラブルには驚いた。デブリなんて全くなかったのに。
   
 今週末を終えて、セバスチャン(・ベッテル)に1点差まで迫れるとは思ってもいなかったよ。この勝利でタイトル争いがまたオープンになる。次のハンガリーを僕は得意としているしね。

 ターン7に差し掛かるたび、毎回、ファンが声援を上げてくれているのが分かった。2008年にここで初めて勝った時のことを思い出すよ。

 今回は大勢のサポーターに応援してもらった。スタンドだけでなく、ガレージにもたくさんの人たちが来てくれた。弟や叔母などの家族。南アフリカからは今、がんと闘っているマイケル。彼に会えてうれしかった。ビリー・モンガーもいる。僕に素晴らしいインスピレーションを与えてくれる存在だ。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
 すごいレースだったね! チームが今シーズン2回目の1-2フィニッシュを決めることができて、すごくうれしい。もちろん自分が勝てればよかったけれど、いずれにしても今日のレースは僕にとってキャリアベストの出来に入るのは間違いないから、満足はしている。

 何度かハードな戦いをしなければならない場面はあったが、最終的にいい位置に来ることができた。

 ソフトタイヤでのファーストスティントは予想していたよりも長くとることができた。タイヤの状態は本当によかった。最終スティントで、チームからとにかくタイヤを労わって走るよう言われた。他のチームにトラブルが出たのを見たからね。でも僕に関してはタイヤは何も問題なかったよ。


 まだシーズン折り返し点にすぎないし、もっと悪い状況に陥っていた可能性だってある。このチームに入ってまだ最初の年だけど、タイトル争いのなかに残っているのはいいことだ。

 今日はチーム全体がいい仕事をした。スタート時の戦略もとてもうまくいったよ。僕らにとっては非の打ちどころのないレースだった。その結果、1-2というご褒美を手にすることができた。チームの皆がこの結果に値する仕事をしたと思う。

 終盤にキミ(・ライコネン)のタイヤにトラブルが起きたことで2位を獲得できたのは間違いないけど、レースではこういうこともある。今日は僕らに運が味方したというだけのことだ。

■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=3位
 残り数周になるまでは、それほど悪くないレースだった。終盤、突然問題に見舞われた。左フロントタイヤが何の前触れもなく壊れたんだ。エアは抜けていなかったが、ラバーの一部がはがれ落ちた。

 その問題さえなければ、2位は確実だったから残念だ。僕らにふさわしいのはもっと上位のリザルトだった。

 マシンにいくつか変更を加えたら、感触がよくなったようだ。そういうときには自信を持って走れるし、プッシュできる。今後のレースでもこういう状態が続くことを願っている。

 ただ、今日はライバルたちと比べると、少しスピードが足りなかった。僕らはやれることはやったが、この手のサーキットでメルセデスに追いつくためには、もっと努力する必要がある。ここは僕らにとって最も得意とはいえないタイプのコースだ。     
     
 次のレースでどうなるかが楽しみだよ。ハンガロリンクはここよりも僕らのマシンとの相性がいいはずだ。  

■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=4位
 ポジティブな一日だ。完走して、またたくさんのポイントを獲得することができてうれしいよ。

 終盤、セブ(ベッテル)のタイヤがパンクしたけど、僕らはラッキーだったと思う。後ろとのギャップが十分あることが分かっていたから、大事をとって僕はピットインした。左フロントの感触があまりよくなかったし、フェラーリに起きていることを見て、安全策をとった。キミ(・ライコネン)がピットに入るのを知っていたら、ステイアウトして彼の前に出ることを考えたかもしれないけど、確実に完走するために慎重にいくことにした。

 このコースは高速コーナーが多く、左フロントに負担がかかるから、終盤問題が出てくるかもしれないことは分かっていた。


 序盤の話をすると、セブより自分の方がずっと遅いのは分かっていたから、何としても前のポジションを守り切ることに集中し、同時に楽しむことにした。僕にはそれしかできなかったからね。幸い彼はコース上では僕を抜くことができなかった。彼とのちょっとしたバトルを終えた後は、ほとんど単独で走ることになった。

 決勝中、ペースはとてもよくて、マシンの競争力は高いと感じた。予選の時よりよかったね。昨日なぜ苦しんだのか、調べる必要がある。

 4位というのはいい結果だ。予想していたよりひとつ上だからうれしい。

 ハンガリーにはアップグレードを導入する。トップ2チームと戦うことを目指しているから、アップグレードによって前進できればうれしい。

■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=5位
 テレビにたくさん映ったかな。レースの間ずっとオーバーテイクしていた感じだった。ファンの皆が楽しんでくれたならうれしい。

 序盤にいくつも順位を上げて、ちょっと欲張りすぎてコースオフして、また後方に戻ってしまった。でも、ポジションをひとつひとつ上げていくのは本当に楽しかった。全力を尽くしたよ。

 残り数周のところで(ニコ・)ヒュルケンベルグをつかまえた。その後、セブ(ベッテル)に問題が発生して、自動的に5位に繰り上がった。ありがとうね、セバスチャン。

 ここ最近、日曜のレースをうまくまとめることができているから、それについてはすごく満足している。今日もいい走りができたし、最後列から5位をゲットしたんだから、今日はこれ以上のことは望めないよ。

 先週は追われる側で、今週は追う側だった。このスポーツのバトルが大好きだ。今日はバトルを心からエンジョイしていると実感できた。今日のレースの楽しさを採点するなら10点満点で10点をつけたい。この6戦、ハニーバジャー(注:リカルドが好きな、小型にもかかわらず世界一怖い物知らずの動物といわれるミツアナグマ)が日曜に大暴れしてると思わない? 本当に楽しかったよ。

 誰かがこういうことを見せないと。もちろん、ファンの人たちはルイス(・ハミルトン)が勝って大喜びだと思う。でも彼はポールから独走してそのまま勝っちゃったんだよね? だから、テレビに映る時間を彼から少しもらってもいいと思った。少しの時間、僕にスポットライトを当ててもらおうと思ったんだ!

■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=6位
 今日のレース結果には心から満足している。チームにとって6位は大成功だ。予選でいいラップを決めて、そのスピードをレースでも発揮することができた。今日はレースペースが速くて、フォース・インディアの2台の前にとどまれた。これは本当にポジティブなことだ。
    
 終盤には、特にストレートで少しパワーを失っていて、ダニエル(・リカルド)には簡単に抜かれてしまった。それでも、セブ(・ベッテル)がトラブルに陥ったことで、最終的にはひとつポジションを取り戻せたけどね。 


 全体としては、とても高く評価できる結果だ。新たに投入したアップグレードがうまく機能して、クルマを限界までプッシュできた。チームのためにもうれしいよ。

■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=7位
 難しいレースだった。グリッド上でブレーキから火が出て、そのせいでスタートの際にグリップを得られなかったんだと思う。すごく熱くなっていた。

 左フロントタイヤに問題が出た後(注:タイヤがパンク)、なんとかピットに戻って、残りラップで何ポイントかでも取り戻そうと頑張った。  

 難しい一日だったよ。序盤はマックス(・フェルスタッペン)の後ろでスタックした。でも彼と僕との件について判断するのは僕の仕事じゃない。

 その後、ソフトタイヤのわりにはいいペースで走れた。(後ろから来た)バルテリ(・ボッタス)はスーパーソフトを履いていたから、彼の方が強いだろうことは明らかだった。
 
 今日はあまりいい一日ではなかったけれど、ハンガリーはタイプが違うコースだし、楽しみにしているよ。 

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 決勝=8位
 スタートは見事に決まった。まるで4輪駆動のクルマみたいにトラクションが効いて、2つほどポジションを上げることができたんだ。ただ、1周目の終わりに、(ニコ・)ヒュルケンベルグに抜かれてしまったけどね。


 その後は、レースの大半を通じてチームメイトといいバトルができたし、チームも戦うことを許してくれた。ちょうどカナダと似たような感じだったね。セルジオも速くて、ずっとプレッシャーをかけてきたけど、何とか彼の前にとどまることができた。

 また2台揃ってポイントを獲得したことに、とても満足している。こうしたペースの一貫性は、今年の僕らの強みになっている。どんな性格のサーキットでも、十分な速さを発揮してポイントを稼いでいるんだ。シーズンの後半戦でもこの調子を維持していきたい。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=9位
 難しいレースだった。僕としては、本来のペースを発揮できなかったと感じている。本当ならもっと上位でフィニッシュできたはずだ。それでも最終的には、チームとして2台ともポイントを持ち帰ることができて良かった。

 スタートはあまり良くなくて、それが今日の午後の戦い全体に響いた。結局、その遅れを取り戻せなかったからね。シルバーストンはオーバーテイクが最も難しいコースのひとつで、レース全体を通じてずっとエステバンのDRS圏内にいながら、彼をパスする好機はとうとう一度も訪れなかった。前を行くクルマに接近しているとタイヤを傷めてしまうし、ダウンフォースも大きく失われて、僕にはどうすることもできなかったんだ。


 あとからレースを振り返って、違うやり方もあったんじゃないかと考えることはできるけど、レース後にあれこれ言うのは簡単だ。シーズンも折り返し点を迎えたところで、僕たちのパフォーマンスは大いに期待を持てるものだと感じている。ここまでチームとして本当に良くやってきたし、次のレース、そしてサマーブレーク後には、僕たち本来のレベルを取り戻せることを願っている。

■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 決勝=10位
 レースの内容には十分に満足だ。14番手グリッドからとてもいいスタートを切り、オープニングラップで大きく順位を上げて、10位でフィニッシュできたのだから。
 
 このレースで何よりも残念だったのは、終盤にフォース・インディア勢を抜けなかったことだ。ペースは僕の方が速かったのに、あと少しだけスピードが足りなくて、オーバーテイクのチャンスを作れなかった。 

 それから、昨日の予選には不満が残る。今日はもっと多くのポイントを獲れたはずだけど、本来の実力より下位のグリッドからのスタートになると、それはかなり難しい仕事になってしまう。残念ながら、14番手からのスタートでは大量得点は不可能だった。

 それでも自分のレースには満足している。次のレースでは、とにかくもっといい位置からスタートできるようにしたい。