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WTCC:メインレースでホンダがワン・ツー。道上はエンジン交換も今季2度目のポイント獲得

2017年07月17日 11:02  AUTOSPORT web

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メインレースでワン・ツーフィニッシュを飾ったホンダ勢
WTCC世界ツーリングカー選手権は7月16日、第6戦アルゼンチンの決勝レースが行われ、オープニングレースはヤン・アーチャー(ラーダ・ベスタWTCC)が、メインレースはノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が優勝した。

 11周で争われたオープニングレース、スタートではポールポジションのアーチャーが好スタートをみせるが、それを上回る好発進をみせたのがトム・チルトン(シトロエンC-エリーゼWTCC)だった。

 1コーナーはアーチャー先頭でクリアしていったが、後方にはチルトンが迫る。バックストレートでアーチャーに並びかけたチルトンは、5コーナーへの飛び込みでオーバーテイクを仕掛ける。

 チルトンは5コーナーのイン側縁石を使って、やや強引にアーチャーの懐に飛び込むと、マシンリヤを小突くような形でオーバーテイク。トップに浮上した。

 しかし、この接触は不用意な行為だったとしてチルトンには5秒のタイム加算ペナルティ。これにより実質的トップの座は2番手を走るアーチャーの手中に戻る。

 その後、アーチャーは実質2番手のメディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)からの猛攻を0.7秒差で防ぎきりチェッカー。自身初のWTCC優勝をポール・トゥ・ウィンで飾った。

 2位はベナーニ、3位はエステバン・グエリエリ(シボレーRMLクルーズTC1)が獲得。5秒ペナルティを受けたチルトンが4位に続いている。

 また、予選9番手につけ、オープニングレースのフロントロウを獲得していた道上龍(ホンダ・シビックWTCC)は予選後にトラブルからエンジン交換を余儀なくされたため、ペナルティで最後尾の16番手スタート。

 しかし、そこから6台を交わして10位でチェッカーを受け、第1戦モロッコのメインレース以来となるポイント獲得を達成した。

 続いて行われた13周のメインレースでは、ポールポジションからスタートしたニッキー・キャッツバーグ(ボルボS60 WTCC)が7周目までに、2番手のミケリスに対し0.6秒ものをリードを築いてみせる。

 しかし8周目、キャッツバーグの左フロントタイヤが突如バースト。緊急ピットインを余儀なくされてしまう。キャッツバーグはオープニングレースでも左フロントタイヤのパンクに見舞われており、2レース続いての不運となった。

 これでトップに浮上したミケリスは、チームメイトのティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)を従える形でフィニッシュ。ミケリスがメインレース2連勝を飾り、ホンダが第1戦マラケシュ以来となるワン・ツーフィニッシュを達成した。

「ニッキー(・キャッツバーグ)のパンクに助けられた部分もあった」とミケリス。

「ただ、トップに浮上してからはペースをコントロールする余裕があったよ。マシンのフィーリングは素晴らしく、いつでもプッシュできる状態だった。最高のメインレースだった」

「唯一、オープニングレースでパンクがあったことだけは残念だ。大量ポイント獲得のチャンスを逃したわけだからね」

 3位はモンテイロとチャンピオン争いを繰り広げるテッド・ビョーク(ボルボS60 WTCC)が獲得。9番手からスタートした道上は11位に終わり、2戦連続のポイント獲得はならなかった。

 WTCC第7戦は約3カ月のインターバルを置いて、10月13~15日に中国で開催。その後、10月27~29日にはツインリンクもてぎで第8戦日本ラウンドが行われる。