WEC世界耐久選手権は7月15日、ドイツ・ニュルブルクリンクで第4戦の公式予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)がポールポジションを獲得した。
ル・マン24時間耐久レースでの予選方式とは異なり、ふたりのドライバーのアベレージタイムでグリッドを決定するWEC独自のスタイルに戻った第4戦の公式予選。現地時間15時25分にプロトタイプクラスの予選が開始されると、7号車トヨタTS050ハイブリッドを除く各車が一斉にコースへと向かった。
ポルシェの2台はともに2周目に計測に入ると、2号車ポルシェ919ハイブリッドのブレンドン・ハートレーが1分38秒292をマーク。直後に1号車ポルシェ919ハイブリッドを駆るニール・ジャニも1分38秒671で続いた。
ポルシェに先立ってコースインした中嶋一貴の駆る8号車トヨタは、トラフィックなどの影響でタイムを伸ばせず。一方、5分遅れでコースに入った7号車トヨタのホセ-マリア・ロペスは1分38秒083というタイムを記録すると、セッション前半をトップで折り返すことに成功する。
セッション後半に入り各チームがドライバーを交代するなか、暫定ポールという状況でバトンを渡された7号車トヨタの小林可夢偉は、1分38秒153の好タイムをマーク。
逆転を狙うポルシェ勢では、1号車ポルシェのアンドレ・ロッテラーが1分37秒886という全体ベストタイムを記録するもアベレージタイムでは3番手にとどまった。また、2番手につける2号車ポルシェもわずかにタイムアップを果たすものの、7号車トヨタには0.154秒及ばず。
この結果、7号車トヨタがル・マンに続く2戦連続、2017年シーズン3度目のポールポジションを獲得することとなった。僚友7号車トヨタは4番手に付けている。
LMP2クラスはGドライブ・レーシングの26号車オレカ07・ギブソンがクラスポールを獲得。ジャッキー・チェンDCレーシングの38号車オレカ07・ギブソンがクラス2番手、ヴァイヨン・レベリオンの31号車オレカ07・ギブソンがクラス3番手となった。
なお、Gドライブの26号車オレカはル・マンのレース序盤に発生したGTEマシンとのアクシデントにより、決勝レースのスタート後、3分間のストップ・ペナルティが課されることが決定している。
4メーカー、計8台で争われるLM-GTEプロクラスは、ポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSRがクラス首位に。僚友91号車ポルシェ911 RSRも3番手の好位置につけ、2番手にはアストンマーチン・レーシングの95号車アストンマーチン・バンテージが入った。
4番手以下はフォードとフェラーリの各2台のマシンが交互に並び、ル・マンを制した97号車アストンマーチンはクラス最後尾の7番手となった。
LM-GTEアマクラスはアストンマーチン・レーシングの98号車アストンマーチン・バンテージがポールポジションを獲得。澤圭太が所属するクリアウォーター・レーシングはクラス5番手につけている。
レースウイーク最終日となる16日(日)は現地時間13時(日本時間20時)から6時間の決勝レースが行われる。