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EGT:新たにフル電動カート選手権創設を発表。EGTのバーチャル・シリーズも始動

2017年07月14日 18:02  AUTOSPORT web

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フルEVカートを使用した新たな選手権を立ち上げると発表したEGTチャンピオンシップ
2016年中からシリーズ創設がアナウンスされ、2017年1月にイギリス・バーミンガムで開催された世界最大のモータースポーツショー、“オートスポーツ・インターナショナル”で正式に概要が発表された、フルEVスポーツカー選手権の『EGTエレクトリックGT選手権』が、新たにEVカートの選手権創設の準備を進めていることが明らかになった。

 フルEVメーカーであるテスラの『モデルS』をベースに、EGTテスラP100D V2.0と呼ばれる新シリーズ向けGTマシンの開発を進めているEGTは、新たなスタードライバー発掘の場として、国際的なEVカート選手権創設の計画を発表した。

 2018年からのスタートを予定しているというEVカート選手権は、テスラで争われるEGTシリーズと併催される形で実施。

 まだポールリカール以外の開催地は明らかになっていないものの、使用されるEVカートのスペックは総重量109kg、3.2kWhのバッテリーで最高出力50PS、最高速150km/h、0-100km加速は3.1秒とうたっており、高性能カートでのシリーズを目指すという。

 将来的には、このEVカート選手権からEGTへのステップアップの道筋を作りたい考えで、これまで数多くのモータースポーツ・カテゴリーがカート出身者で占められていることを踏まえ、より俊敏で反応の速いフル電動カートを使用することで、EVのドライビングに特化した、次世代のスター候補生を生み出したい、とシリーズ側は考えているようだ。

 また、EGTのオーガナイザーは、シリーズ開幕と同時に家庭のPCやゲームコンソール向けに、0-100km/h加速2.1秒のEGTテスラP100D V2.0の性能を再現した“e-レーシング”プラットフォームの提供も行う計画を持っており、このプログラムでは仮想空間でチャンピオンシップが開催され、現実のEGTレギュラードライバーとの対戦や、成績優秀者によるEGTシリーズへの昇格、スカラシップなども計画されるという。

 EGTのCEOを務めるマーク・ゲメルによれば、「これはただのゲーム・プログラムではなく、リアルなEGTとの架け橋でもある」と語った。

「EGTチャンピオンシップは、ただ観戦するためだけのレースイベントではなく、すべてのファンが主体的に関与することのできる新たなプラットフォームでもある。リアルなEGTのシリーズと、eレーシングの世界が相関する新たな未来に向け、この先の数カ月はとてもエキサイティングなものになるだろう」