三浦貴大主演の映画『栞』の追加キャストが発表された。
2018年秋に公開される同作は、元理学療法士の監督・榊原有佑が自身の経験をもとに理学療法士の葛藤を描いた作品。理学療法士の高野雅哉が、脳腫瘍で日に日に弱っていく父・稔の姿や担当患者の病状の悪化を目の当たりにして無力感に苛まれるなか、ラグビーの試合中にケガをした入院患者が懸命に生きようとする姿に感化されて徐々に仕事への熱意を取り戻していくというあらすじだ。主人公の高野雅哉役に三浦貴大、雅哉の妹・遥役に白石聖、雅哉の父・稔役に鶴見辰吾役がキャスティング。脚本は眞武泰徳と榊原が務めた。
今回出演が発表されたのは、雅哉に影響を与える半身不随のラグビー選手・藤村孝志役の阿部進之介、孝志に思いを寄せる看護師・柏木真理役の池端レイナ、雅哉の同僚・永田役の前原滉、理学療法士を目指す大学生役の佐藤玲、雅哉の祖父役の福本清三ら。
同作のために身体を鍛え上げたという阿部進之介は「半身不随となったラガーマンを演じるにあたり、体の筋肉を全く動かさないということを体に染み込ませるのはとても難しく、大変な作業でした」とコメント。また池端レイナは「人の痛みや命の重さと向き合う役を演じたことで、改めて医療現場で働くことの厳しさを改めて痛感しました」、前原滉は「これまで尊厳死についてはあまり考えたことがなく、未だ自分の中で答えは出せずにいますが、この映画に出演したことで『尊厳死』について考える機会を頂けて良かったと思っています」とそれぞれコメントを寄せている。
■阿部進之介のコメント
役者、スタッフともに素晴らしいチームワークが取れた最高の現場でした。全員が「絶対にいいものを作る」という同じ方向を見ている現場だったので、撮影中はとても自然に自身の役柄である<藤村孝志>としてそこにいることができたと思います。半身不随となったラガーマンを演じるにあたり、体の筋肉を全く動かさないということを体に染み込ませるのはとても難しく、大変な作業でした。自分自身、役柄を通して自分の生き方を考えさせられたので、生きるということはどういうことか、改めて考える小さなきっかけになれる映画となることを願っています。
■池端レイナのコメント
重いテーマの映画ではありますが、主演の三浦貴大さんをはじめ、皆さんオンとオフの切り替えが上手な方ばかりだったので、和気あいあいとした現場で楽しくリラックスして演じることができました。初めての看護師役だったので、始めは役作りをどうしようかと悩みましたが、自分が担当している患者さんには、元気でいてほしいという気持ちにあふれた、笑顔を絶やさない、明るい女性でいるように心がけました。人の痛みや命の重さと向き合う役を演じたことで、改めて医療現場で働くことの厳しさを改めて痛感しました。
■前原滉のコメント
あまり感情を表に出さず淡々と仕事を続けている理学療法士の永田という役を演じました。一見すると、ドライすぎて冷たい印象を受けるキャラクターですが、それは医療現場の厳しさを知っているからこその彼なりの懸命さなのだということを観ている方々にも伝わるように心がけて演じました。主演の三浦さんはすごく気さくな方で、現場では兄貴分のような存在で僕たちを引っ張ってくれました。これまで尊厳死についてはあまり考えたことがなく、未だ自分の中で答えは出せずにいますが、この映画に出演したことで「尊厳死」について考える機会を頂けて良かったと思っています。