今や30や40歳を過ぎても独身の人は多い。2015年の国勢調査では、生涯未婚率は男性で23.37%、女性で14.06%と過去最高を記録している。しかし、結婚するかどうかは極めて個人的な問題なので、他人がそれを「良くないこと」などと決めつけるのは大きなお世話というものだ。
7月8日、ガールズちゃんねるに「独身でいることがつらい人」というトピックが立った。35歳で彼氏がいないというトピ主は、経済的に厳しく実家暮らしだという。
「近所の方は若い夫婦や、孫と一緒に暮らしてる方々も多くて、毎日苦しいです」
と、独り身の辛さを訴えた。(文:okei)
親戚の集まりが辛い…「私だって結婚したいわ!!!」と大号泣
これに2000以上ものコメントが寄せられた。
「辛いです苦しいです!同級生はみんな結婚出産してます。若い夫婦や子連れを見ると羨ましい通り越して黒い感情(憎い)になります笑」
などと自嘲気味の声が多い。
「結婚していても何かしら辛いことはある」という指摘も多かったが、結婚願望のある未婚の女性には何の慰めにもならない。
「辛いよ。だって誰にも選ばれてないんだもん。結婚した人にはその人なりの悩みがあるけど、私はまだその悩みにすら到達できない(家のローンやら子供の教育やら)」
つまり、既婚者やバツイチの苦しみも、ぜいたくな悩みでしかないのだ。
「親族の集まりが苦痛です」と切り出した人は、兄嫁や妹の夫を見ていると楽しそうで、親や周りからも「結婚しないのか」と圧力をかけられるという。この人は
「この間酔っ払って『私だって結婚したいわ!!!』と大号泣してしまった。 周りの人達が全力で慰めてくれた」
と、自らの醜態を打ち明けていた。大人が人前で大号泣するのだから、相当追い詰められている。こういう場合、往々にして周囲は圧力をかけたつもりはなく、話題のすき間を埋めるための何気ない一言だったりするものだ。気にしないのが一番だが、たまには大号泣という名の攻撃を仕掛けて、デリカシーのない言葉は控えるように仕向けたほうがいいかもしれない。
「独身のメリットを忘れてない? 完全なる自由であるということだよ」
苦しいコメントの一方で、「独身辛いかなー?わたしはすごい楽しいんだけど(笑)」などの、前向きなコメントもある。
「独身のメリットを忘れてない? 完全なる自由であるということだよ。 結婚したり子供できたら、他人を養わなきゃならなくなるということでもある」
「経済的自立が出来たら独身ほど素晴らしい生き方は無いんじゃないかと思う」
これに共感する人は多いことだろう。どこか「女性は、男性や子どものお世話をするのが当たり前」とみなされている世の中では、積極的に「妻や母にはならない」ことで、その世界から解放される。自身の親の介護はあるだろうが、自分から背負うものを少なくすることはできる。覚悟の上で、選んで結婚しない人も多いだろう。
しかし、未婚率が上がったとはいえ女性では7人に1人。まだ結婚する人のほうが多い上、少子化もあって「独身は良くないこと」とみなされる風潮は根強い。こんな声が切実だ。
「独身が辛いんじゃない!独身である事を悪い事・可哀想な事として言われるのがツライ!!」
中には「独身でいて特に不自由がなくても、世間の常識というか周りの圧力とかで不幸にさせられるんだよな」という声もある。普通に生きているだけなのに、未婚というだけで自分の価値が低く見られるような気がしてくる世の中は辛い。