シルバーストン・サーキットのオーナーであるブリティッシュ・レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)がイギリスGP開催契約の解約条項を行使したことを発表したそのやり方について、F1オーナーのリバティ・メディアが遺憾の意を表した。
BRDCはF1開催権料が年々増額される契約の下で毎年損失を被っているとして、2026年までの契約を2019年までで打ち切る解除条項を行使したことを、今週末のイギリスGP直前に明らかにした。BRDCは、いったん従来の契約を打ち切って、異なる条件で新契約を結びたいという意向を示している。
ロンドンでの市街地デモ走行など、イギリスGPを前に大規模なファンイベントを企画したリバティ・メディアは、BRDCがそのタイミングで契約解除を発表したことに強い遺憾の意を示した。
「イギリスGPが行われる週はF1とシルバーストンにとって大規模な祝典が行われる週であるはずだった。シルバーストンがそれに反して、この週に自身の姿勢を示して駆け引きをし、3年以内に有効となる解除条項を行使したことを我々は誠に遺憾に思う」とリバティ・メディアのスポークスマンが述べたとBBCが伝えた。
「イギリスGPを存続させるため、我々は今後も取り組んでいく。公平で公正な解決法に達するため、プロモーターと非公式に誠実に交渉を続けていく」
CEOのチェイス・キャリーは、シルバーストンの窮状について同情的である一方、解約条項が行使されたことおよびBRDCがこの件を十分に話し合う前に公にしてしまったやり方について不満を示した。キャリーは、まずは非公式な話し合いを続けていくことを望んでいたと述べている。
「これ(F1)は公の場でポーズを取ることを好むスポーツのようだ。私には理由が分からないが」とキャリーはイギリスの新聞The Evening Starndardのインタビューで述べた。
「私は、非公式の場で話し合いを持ち、力強い関係を築いた上で、公に理由を説明するというやり方をとる」
「我々としては、静かな環境で会話を持ち、前に進むための多くの方法について話し合いたいと考えていた。だがこのスポーツでは公に交渉し、先に話をしてから行動することを好むようだ」
「バーニー(・エクレストン)は気の利いた最高のジョークをいくつも知っていたようだが、彼と張り合える人間がこのスポーツにはたくさんいることが分かった。多くの真意が陰に隠されているのだ」