僕は九州の小さな小さな町の出身だ。こういう田舎は、いわゆる都会の喧騒とは無縁。だからとても静かだ。第一人がいないわけだから、うるさくなりようがない。
関東に住んでいた頃は、朝も夜もあんまり境がないように思えた。深夜でも外に出れば人がいたし、店もやっていた。それはとても素晴らしいことのように思えていた。田舎は20時過ぎて外出することなんてほとんどないし。(文:松本ミゾレ)
鳥や虫、暴走族…田舎ってもしかして、かなりうるさいの?
しかし、個人的には気にならないことだけど、田舎は喧騒はなくとも、各種のノイズはあるのかもしれない。というのも、先日2ちゃんねるを見ていると「都会人の『田舎は静か』とかいう風潮」なるスレッドを見つけたのだ。
この本文には、スレッドを立てた人物による、以下の様なたとえの文章が投下されていた。
"夜中
よく分からん鳥「ほーほーほーほーほー」
虫「じーじーじーじーじー」
徘徊してる痴呆「あーあー」
熊「ガサガサ」
暴走族「ンバァアアアアwwwwwンババアアアンバァんばあああああああ(VTEC)」
消防団「ひのよーじん♪」
走り屋「キキードギャアアアアアwwwwwwギャアアアwwwぷしゅるるー」"
なるほど、言われるまでこれらがノイズという概念すら僕にはなかったものだ。うるさいと言えば、たしかにうるさい。
夜中に歩いている人は結構無言だからうるさいとは思わないけど、虫や鳥の夜の声なんか、気になる人は気になってしまうかも。ただ、生粋の田舎者である僕にはそれが普通の音として認識されているから、別にどうということはない。
「静かだからこそ深夜に鳴り響くサイレンと暴走族が余計うるさい」
僕のような鈍感者には気にもならない音でも、みんながみんなそういうわけでもないのかもしれない。このスレッドを読み進めていくと、田舎の騒音に悩まされた経験のある人々の書き込みも目立った。いくつか紹介していきたい。
「親戚の家のすぐ裏が田んぼだったんだけど、虫とカエルの鳴き声で眠れなくて発狂しかけたことあるわ」
「都会の方がぶっちゃけ夜中は静か」
「静かだからこそ深夜に鳴り響くサイレンと暴走族が余計うるさい」
うーん、虫の声やら何やらがとにかく気になって夜も眠れない人というのは、かなり不憫に思える。いっそ都会に出てみれば、虫も鳥も鳴かない環境だからオススメしたいが、わざわざそのためだけに上京させるのも可哀想か。
環境音に対して神経をすり減らしてしまうタイプの人。知人にもいるが、結構毎日苦労しているように見受けられる。その人物は完全に無音で、真っ暗じゃないと眠れないため、分厚い防音カーテンとヘッドホンがないと熟睡できないそうだ。そんな彼は島根のド田舎出身。子供の頃、川沿いに住んでいたため、せせらぎの音が気になり過ぎて、不眠症に陥ったこともあると語っていた。
安眠は健康の資本。ちょっとでも眠りを妨げる要素がある場合は、防音グッズで寝室を取り囲んでしまうのも手なのかも……。