2017年シーズン、ヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)からブランパン・ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパに挑んでいる根本悠生。6月23~24日にフランス・ポールリカールで行われた第5・6戦ではポールポジションを獲得したものの、4位が最上位。開幕から続く連続表彰台獲得数更新はならなかった。
2017年度のランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・ヤングドライバーズ・プログラムに選抜されている根本は、開幕から4戦連続で表彰台を獲得する走りをみせており、この第5・6戦でも活躍が期待された。
そんな根本にとってポールリカールは初めて走る場所。低速から高速まで大小さまざまなコーナーを持つポールリカールでは、日本のサーキットとは異なる独特の走行リズムが求められる。
根本は事前にシミュレーターでトレーニングを積んでサーキット入り。練習走行でコースへ適応しながら、チームメイトのラファエル・アバーテとともにセットアップを煮詰めていった。
続いて行われた予選セッション、第5戦のグリッドを決める予選1回目はアバーテがアタックを担当し、タイヤを温存しながら自己ベストの3番手グリッドを手にする。
第6戦のグリッドを決める予選2回目は根本がアタッカーを務める。根本はアバーテから引き継いだタイヤで、途中クーリングラップを挟みながらアタックを行うと、5周目に2分6秒914のベストタイムを記録。2番手を0.4秒以上引き離してポールポジションを手にしてみせた。
迎えた第5戦決勝はアバーテがスタートを担当するが、オープニングの1コーナーで行き場をなくして4番手に後退。スティント後半には5番手にポジションを落として根本へとステアリングを引き継ぐ。
根本はライバルより1秒以上速いペースで上位陣を猛追するが、アバーテがピットロードの速度違反を犯したとして、18周目にドライブスルーペナルティ。レース残り5周で7番手までポジションを落としてしまう。
前を走るVSレーシングの11号車とは15秒以上のギャップがあったが、根本は11号車を上回るペースで追い上げると、ファイナルラップの最終コーナーでアウトから11号車をオーバーテイク。6位でチェッカーを受けた。
続く第6戦決勝、ポールポジションからスタートした根本は、タイヤを労りながらも4周目には2分7秒586のファステストラップを刻む速さでリードを拡大。6秒以上のマージンを持ってアバーテにステアリングを託す。
しかし、そのアバーテはスティント中、イン側から強引にオーバーテイクを仕掛けられた際に接触。マシンのイン側にダメージを負ってしまう。
これでマシンバランスが崩れて、ペースを上げられなくなったところに別の車両が後方から衝突してスピン。走行は続けられたものの、トップとは16秒964遅れの4位でチェッカーを受け、表彰台獲得は叶わなかった。
レース終了後、根本は「自分にとって初めてのサーキットでしたが、ライバル達にとっては非常に馴染みの深いサーキットという、完全にアウェイの状態から始まったレースウィークでした」と語った。
「しかし最終的には、ポールポジション、そしてファステストラップ獲得という、自分の実力をしっかりと発揮できたと思います。残念ながら、表彰台へはあと一歩届きませんでした」
「パートナーのアバーテ選手、そしてチームとデータを見直して、勝つための準備をのスパ・フランコルシャン戦までに整えていきたいと思います」
ブランパン・ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパの第7・8戦は7月29~30日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われる。