トロロッソのカルロス・サインツJr.が、2018年にレッドブル・レーシングに加入できないならレッドブル陣営から離れるつもりだと述べたが、レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーがすぐさま離脱の可能性を打ち消し、公然と叱責するような発言を行った。
サインツJr.は来シーズンの移籍の可能性がうわさされ、ルノーなど候補のチームがいくつか推測に上っていた。
F1オーストリアGP木曜記者会見において、来年もトロロッソに残るか、他に移籍するのかをいつごろ決めるつもりかと聞かれたサインツJr.は、次のように答えた。
「僕の一番の目標は、来シーズンにレッドブルに移り、表彰台や優勝、あるいは彼らが来年目指すものを賭けて戦うことだ」
「そのために努力していくつもりだ。もしそれが実現しないなら、トロロッソで4年目のシーズンを迎えることはないと思う。いかなるチャンスに対してもドアを閉ざすつもりはない」
しかしホーナーはこれに反論し、サインツJr.にはレッドブルとの契約が残っていると強調した。
「彼は我々と契約している」とホーナーはSky F1のインタビューで語った。
「我々はオプション条項を行使しており、彼は契約下にある。2018年と2019年に関して彼を残留させるオプションを持っているんだ。彼は来年もトロロッソにいることになるだろう」
「契約は非常に明確なものだ。彼がF1でチャンスを得たのは、ジュニア時代にレッドブルが彼に投資したおかげであることを覚えておいた方がいい」
「若手にチャンスを与えるため、多額の投資がなされている。それにもかかわらず、あのようなコメントをするというのは少々不誠実だ」
「レッドブルなしには、彼はF1でシートを獲得していないだろう」
ホーナーはまた、レッドブルが傘下のドライバーをルノーなど他チームへ貸し出す可能性はほとんどないと語った。
「その筋書きは想像できない」とホーナー。
「現時点でトロロッソはルノーより上にいる。トロロッソが良い仕事をしているところなのに彼を貸し出すのは理にかなっていない」
ホーナーに加え、レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコやトロロッソ代表フランツ・トストも、サインツはレッドブル傘下のドライバーであり、彼の去就を決めるのはサインツ自身ではなくレッドブルであると強い口調で述べている。