展覧会『荒木経惟 写狂老人A』が、7月8日から東京・初台の東京オペラシティアートギャラリーで開催される。
今年に77歳を迎え、現在までに5百冊を超える写真集を上梓している写真家の荒木経惟。癌や片目の視力喪失など自身の死に直面するような体験を経て、近年は長年のテーマである「生と死」を表現した作品を発表している。また、葛飾北斎が70代半ばで「画狂老人卍」と号したことになぞらえて、2011年以来、自ら「写狂老人A」と名乗り、制作を展開している。
ゲストキュレーターに北澤ひろみを迎えた同展では、荒木が撮り下ろした1000点以上の新作を公開。新作は全て印画紙プリントで展示される。さらにプリントからレイアウトまで全て荒木自身が手作りで1960年代に制作したスクラップブック形式の実験作『八百屋のおじさん』第1巻を初公開するほか、ポラロイドによる作品やデジタル撮影した近年の作品も紹介。
会期中には、倉石信乃と北澤による対談『写狂老人Aについて考える』を開催。また7月25日から東京・恵比寿の東京都写真美術館で開催される展覧会『総合開館20周年記念 荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-』との相互割引が実施される。詳細は東京オペラシティアートギャラリーのオフィシャルサイトで確認しよう。