トップへ

「サモンペンシルサーヴァント」をひと足先に体験 開発者に聖杯戦争を挑んでみた!

2017年07月07日 19:54  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

「サモンペンシルサーヴァント」をひと足先に体験 開発者に聖杯戦争を挑んでみた!
TYPE-MOONの『Fate/stay night』を原作に、2015年よりスタートしたスマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』。そのストーリーの巧みさやキャラクターの魅力で人気を博しており、国内のみならず海外でも多くのファンを獲得している。
アニメ化や舞台化など様々なメディアミックスをしている本作だが、様々な商品化展開のうちのひとつとして2017年に突如アナログゲーム『Fate/Grand Order -SUMMON PENCIL SERVANT-(サモンペンシルサーヴァント)』を発表し、ファンに大きな衝撃を与えた。
鉛筆を使った対戦型ゲームであること以外謎に包まれており、ファンの間で話題騒然となった。どのようなゲームなのかを探るため、アニメ!アニメ!編集部は制作元のアニプレックス担当者にインタビューを敢行。さらに、ひと足先に実際にゲームを体験させてもらった。
[企画・編集=タカロク/取材・文=あっくる]

「Fate/Grand Order -SUMMON PENCIL SERVANT-」
http://fgo-sps.com/


■鉛筆となったサーヴァント同士を戦わせる“対戦型”ゲーム

―――「Fate/Grand Order -SUMMON PENCIL SERVANT-」はどのような着想から生まれたのでしょうか?

アニプレックス
「FGO」は非常に人気を集めているコンテンツですが、もっとファンの方に魅力を伝えられて、なおかつ他社さんでは行わないようなユニークな企画を立ち上げたいと思いました。そこで「ゲームにはない“対人戦”が出来たら楽しいんじゃないか?」という案が浮上しまして、さらに「鉛筆を転がして戦う対戦型ゲーム」として考えられたのが今回の企画です。

―――「Fate」シリーズではなく、一つのゲームとして確立した「FGO」として楽しめるアナログゲームとなるわけですね。

アニプレックス
はい。ホビージャパンさんのご協力をいただいているので、かなりボードゲームライクな雰囲気に仕上がっています。

―――実際にどのようにして遊ぶのでしょうか?

アニプレックス
マスター同士が向かい合い、サーヴァントとなる鉛筆を転がして戦うゲームです。基本的なルールでは3本で戦いますが、1本同士で戦っても構いません。オリジナルルールを作っても面白いかもしれませんね。


―――アナログゲームならではの自由度ですね。いろんな遊び方を考えるプレイヤーがいそうです。「FGO」にもあるサーヴァントのクラスやレアリティなどは、バトルにどういった影響を与えるのでしょうか?

アニプレックス
本来の「FGO」は属性など複雑な計算式によって成り立っていますが、アナログゲームでは計算しやすいように簡略化しています。たとえば攻撃力でいうと、サーヴァントのクラス組み合わせによって変動するのですが、2倍や半減で済ませるようにしています。バーサーカーのみ特殊で、全てにおいて1.5倍の数値になります。レアリティは鉛筆の天面に数字で表記してあり、最低0で最高5、それがそのままサーヴァントのコストになります。

―――鉛筆だけでなく、キャップや消しゴムなどの付属品でパワーアップすることもあるのでしょうか?

アニプレックス
当初は概念礼装も考えてはいたのですが、初出では断念しました……。ゲームのバランスを考慮しながら上手く調整できれば、今後検討していきたいです。


―――楽しみにしてます!ちなみにこのゲームをより楽しめるコツはありますか?

アニプレックス
原点である「FGO」をプレイして貰うことですね。スキルや宝具は「FGO」と一緒なので、感覚的にわかりやすいです。ぜひゲームをやりこんで頂ければなと思っています。

―――確かに、実際に体験してみるとその効果や強さを再確認できるキャラもいますね。

アニプレックス
そうですね。「FGO」のサーヴァントが「サモンペンシルサーヴァント」でどんな風に能力が反映されているのか、確認するのも面白いです。

―――今後、店舗イベントや大会などの展開はありますか?

アニプレックス
現在いくつかの販売店で体験会の実施を調整中です。また、正式発売の前に、先行発売を7月末に開催される「FGO Fes.2017」のアニプレックスブースで行います。将来的には大会の開催も考えています。

―――実際の商品についてお聞きしたいのですが、販売形式やサーヴァントの種類などはいかがですか?

アニプレックス
プレイシートや説明書付きのスターターセットは800円で、マシュやアルトリア・ペンドラゴン、キャスターのクー・フーリンが収録されています。その他はトレーディング仕様で1本200円、サーヴァントは全24騎います。


―――ちなみにアプリゲームとの連動はありますか?

アニプレックス
直接の連動はありませんが、「FGO」の宝具やスキルのアップデートに合わせて、サモンペンシルサーヴァントの能力もアップデート予定です。流れとしては、アップデートされたスキル・宝具カードの印刷用データを公開し、それをプレイヤーの方々に実際に印刷してもらい、ゲームでもすぐに遊べるようにしようと考えています。

―――最後に、楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。

アニプレックス
ホビージャパンさんも含めて、「FGO」が大好きなスタッフが制作しているので、FGOをプレイしているファンの方がいちばん楽しめる形に仕上がっていると思います。「サモンペンシルサーヴァント」を楽しんだあとは、「FGO」をプレイして二重で「FGO」の世界を楽しんでください!

―――ありがとうございました!

次ページ:「サモンペンシルサーヴァント」を実際に遊んでみた!

「サモンペンシルサーヴァント」は、プレイヤーがマスターとなり、鉛筆をサーヴァントに見立て、転がして戦う対戦型アナログゲームだ。
遊ぶのに必要なのは、サーヴァント(鉛筆)、スキル・宝具カード、プレイシート、そしてゲージが何パーセントまでたまっているかを確認するためのNPゲージマーカー 。ダメージなど計算方式が少々複雑なため、メモ用紙や計算機を用意しておいたほうが便利だ。

サーヴァントにはキャラクター名をはじめコストやHP、サイコロの目に合わせた攻撃力が記載されている。攻撃のコマンドは、原作ゲームと同じくバスター、クイック、アーツの3種類に分かれている。バスターは攻撃力が高く、クイックはクリティカルが出やすい「クリティカルスター」を集め、アーツは宝具を発動させるためのポイントであるNP(ノウブル・ファンタズム)を貯める効果が付随する。攻撃のコマンド以外では、サーヴァントをより強く進化させる「霊基再臨」がある。この霊基再臨の目に当たったターンは、攻撃をしない代わりに次のターンから攻撃力や効果が強化される。
スキルはゲームと同様3つあり、戦闘中1回のみ使用することができる。宝具は、NPをチャージすると使えるようになっていて、回数に制限はない。
進行や細かいルールについては、公式サイトで確認してほしい。

(※以下の写真では、テストプレイ用のサンプルを使用しており、実際の商品とは異なる)

第1戦目は、編集部タカロクと、インタビューに応じて下さったアニプレックス担当者さん。対戦ルールは、公式でオススメしているのと同様に、サーヴァント3、コスト上限10とした。好きなサーヴァントを選んでいいということで、編集部側はギルガメッシュ、ヘラクレス、佐々木小次郎を選択。それに対し、アニプレックス側はジャンヌ・ダルク、エリザベート・バートリー、アーラシュを選んできた。


対戦冒頭はギルガメッシュとヘラクレスによる圧倒的な攻撃力で押していた編集部だが、徐々に耐久力に優れたジャンヌ・ダルクとクラス相性の悪いエリザベートに苦しめられることに。バーサーカーであるヘラクレスは攻撃力が高く、敵プレイヤーにとっては脅威になりやすいためか集中攻撃を浴びて倒されてしまった。これほど「十二の試練」スキルがあればと思ったことはない。
その後なんとかジャンヌを倒した編集部だったが、主戦力だったギルガメッシュの攻撃力が、エリザベートとの相性効果で半減。弱体化によりすぐにギルガメッシュも倒されてしまった。
そして残ったのが、互いに1コストである佐々木小次郎とアーラシュの一騎打ちに。互いに攻撃力が低いことから長期戦となる。そのせいもあって、敵側のアーラシュのNPが貯まり宝具「流星一条」を発動。佐々木小次郎が撃破されてしまう。だが、「流星一条」の効果でアーラシュも自爆してしまい、戦場には誰もいなくなった。引き分けにも見えるが、その場合は攻撃側の勝ちとなる。アーラシュの活躍で、アニプレックス側の勝利に……。


続く2戦目は、「FGO」が大好きなライター・あっくるVSアニプレックス担当者さん。FGO好きとして決して負けるわけにはいかないと気合を入れて臨む。今回は、くじ引き方式で互いのサーヴァントを選んだ。このようにサーヴァントを持っていない人とも、シェアして一緒に遊べることも魅力だ。

アニメ!アニメ!パーティは、バーサーカーのヴラド三世、ステンノ、アーラシュに対して、アニプレックス側はジークフリート、メディア、キャスターのクー・フーリン。20本以上のペンシルサーヴァントがいる中で、まさかのアーラシュが連続出場となり 、今回は心強い味方になった。

対戦がはじまると、早々にジークフリートを倒したアニメ!アニメ!が優勢に。しかし鉛筆の出目が振るわないせいで、決定的な一打を与えられない。その間にメディアとクー・フーリンの猛攻により、ヴラド三世が倒されてしまった。そこで編集部も負けるわけにはいかないと、ステンノとアーラシュの二人でメディアを倒すが、ここでキャスタークー・フーリンのNPチャージが完了し、宝具でステンノが倒されてしまう。


そして”東方の大英雄”アーラシュVS”アイルランドの光の御子”クー・フーリンの一騎討ちの火蓋が落とされた。この一進一退の攻防の末に戦いを制したのは、もちろんアーラシュ。再び「流星一条」によりきっちりと勝利をもぎ取り、その場にいる全員で偉大な英雄をたたえた。対戦の結果、編集部とアニプレックスの担当者で1勝1敗と痛み分けの戦いとなった。

1戦目は慣れていないこともあり1時間ほどかかったが、2戦目は40分ほどで終わった。実際に遊んでみると、ゲームとしてよく作り込まれており、なおかつ「Fate/Grand Order」の設定がうまく活かされていると感じた。サーヴァントの選択やスキルの使用も重要で、戦略性もある。今回は基本的なルールで対戦したが、インタビューでもあったようにオリジナルルールを作っても面白そう。


なお、7月7日(金)にはペンサバ初となる店舗体験会の実施が発表されている。さらに8月5日・6日には「イエローサブマリン秋葉原本店★ミント」にて体験会を実施予定。この記事を読んでご興味をお持ちの方はぜひ参加してみてはいかがだろうか。なお、参加には公式HPからの応募が必要となる。詳しくは公式HPやTwitterを確認してもらいたい。

どこか懐かしいこの「サモンペンシルサーヴァント」がどのようにファンの間でプレイされるのか、発売を楽しみに待ちたい。