就職氷河期世代が世に問いたい問題・文句は尽きない。キャリコネニュースでは7月4日、「地獄の就活を語る氷河期世代」という記事を掲載。かつて就活で苦労した女性たちの、新卒売り手市場の今をうらやむ気持ちなどを紹介した。
これが2ちゃんねるに話題になり、数千件のコメントが寄せられるほどの事態になった。(文:okei)
「老後は生活保護で暮らすつもり」VS「優秀な奴はどの時代に生まれても問題ない」
「俺も氷河期世代だけど在学中面接40社落ちてそのまま卒業。今は夜勤の底辺年収260のゴミ。はぁ」
といったものを初め、氷河期世代のコメントは、やはり悲壮感に満ちていた。
「学生のときはこのまま会社入って 結婚して子供できて家建てて と考えてたが、現実全然違ったな。自分なりに釈迦力に頑張ってたが 途中でポイされるし それから蛇行人生」
という声や、年を取ったら生活保護、それもダメなら犯罪で生活するなどと書き込む者もいるほどで、相当追い詰められている。
しかし、やはり自己責任であり、優秀なら生き残れると突き放す声も多い。
「氷河期でも複数内定とっている人も多かった。底辺レベルが時代が悪かったと、言い訳しているだけだよ」
「2004年院卒だけど、2社受けて2社合格。今は年収1000万円(世帯年収だと1700万円) 氷河期と言ってもピンキリだと思うよ」
なかには、氷河期でも専門学校卒でも、起業してそれなりに満足いく生活をしているという人も。「俺の経験上、優秀な奴はどの時代に生まれても問題ない」という声はある意味正論なのだが、一握りの優秀な者以外はどうでもいいと切り捨てるようで冷たく響く。
「今の就活生もイージーモードじゃない」
一方で、「今年入社組もイージーモードじゃないだろ」とする冷静な指摘も上がっている。
「日本人同士の競争が減ってもエリートアジア系との熾烈な競争が始まってるよ」
「今年息子が一橋で就活したんだけど、同級生含めて売り手市場は感じなかったそうだ。一流企業はバブル期みたいに浮かれてないよ」
また、「就職率よくても就職先どうなの?」という意見もある。かつて名を馳せた大手メーカーは凋落、就職できても離職率の高いIT企業では…という指摘だ。
「確かに生まれる年や卒業年の景気で人生全然違って来るよ」
という声が、今も昔も、良くも悪くも当てはまる。ある時代の花形産業も、後々廃業やリストラが起こることは、もう誰でも知っている。「『困っている人を助けない』、(中略)『自己責任論』を信じるなら、そういう社会で生きたいなら、 災いが自分に降りかかって来ても、周りの誰も助けてはくれない」と警告する声に、筆者も同感だ。
様々な議論が続くなか、ポジティブなコメントもある。
「取引先の人で腐らずに地道にやってきた弱小商社マンが 人手不足になった今、超即戦力と言う事で引き抜かれていったなぁ 人生何があるかわからんね」
という話や、「でもさ、氷河期だった奴も今なら同一業界のマシな所に転職しやすいから本気で挑むべきじゃね? 」と勧める声も。長い間、地道に頑張ってきてやっと報われた人には、遅まきながらどうか幸せになってもらいたいが、「実務経験できる場所があればいいが、ブラック上等でみんな討ち死にした」という声もあり、闇の深さを感じざるをえなかった。