9月23日から公開される東野圭吾原作の映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』の主題歌が発表された。
主題歌となるのは、山下達郎の新曲“REBORN”。昨年にデビュー40周年を迎えた山下達郎が、同作のために書き下ろした楽曲だ。同曲は原作小説内に登場する楽曲“再生”を、映画内で“REBORN”として具現化したもの。山下達郎は、「映画の主題歌の仕事は、これまで何度も担当させていただきましたが、今回はその中でも一・二を争う難しい注文でした」とコメントしている。“REBORN”を収めた同名のシングルが、9月13日にリリースされることもあわせて発表された。同シングルは山下達郎にとって通算50枚目のシングルとなる。
なおKADOKAWAの二宮プロデューサーは、山下達郎の起用理由について「『REBORN』は時代を超えて歌い継がれている名曲という設定の劇中歌であり、映画の核にもしたかったので主題歌として構築したいと考えていました。ただ正直なところ、それを両立させるなんて事は実現が本当に難しいとも感じていました。時代を超えて輝き放ちつづける稀代のシンガーソングライターである山下達郎さんにお受けいただいた事でそれが可能になりました」と明かしている。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、同じ養護施設で育った敦也、翔太、幸平の3人の青年が悪事を働いて逃げ込んだ古い雑貨店「ナミヤ雑貨店」を舞台に、郵便受けに時空を超えて届く32年前からの手紙を通して、雑貨店の秘密が明らかになっていく様を描く作品。主人公・敦也役を山田涼介(Hey! Say! JUMP)、翔太役を村上虹郎、幸平役を寛一郎が演じる。監督は『さよなら歌舞伎町』『きいろいゾウ』の廣木隆一。
■山下達郎のコメント
映画の主題歌の仕事は、これまで何度も担当させていただきましたが、今回はその中でも一・二を争う難しい注文でした。東野圭吾さんの原作において、すでに「再生」(映画では「REBORN」)とタイトルが定められている曲を、映画の劇中に具現化し、さらにそれをエンドロールで私自身が歌うという、虚実ないまぜの世界が求められました。そのため、どの場面にも違和感のない曲調を実現するために、かなりの模索と推敲を要しました。そのおかげで、今までの自分の作品とはひと味違った、新たな作風が提示できたと思います。歌のテーマは「死生観」です。人はどこから来てどこへ行くのかという、根源的な問いに思いをはせていただくことで、映画のストーリーと併走し、盛り立てることができるのではと思っています。
■廣木隆一監督のコメント
映画の主題を掬い取った静かで、力強く、そして優しく、見つめてくれた名曲だと思いました。