仕事は遊びではないので楽しくワイワイやる必要なんかない。けど、無駄に精神と肉体をすり減らしてまでやることでもない。仕事を崇高なものと捉える人もいるが、仕事なんてのは飯を食って納税して貯金して、遊興費をゲットするためにやることだと僕は思う。人は働くために生きているわけではない。
先日、ガールズちゃんねるで「退職して良かったこと」というトピックが話題になっていた。トピ主は「みなさんは退職して良かったと思うことはありますか?」と問いかける。(文:松本ミゾレ)
「今生きている」「土日が楽しめるようになった」
この質問に対して、色々と意見が寄せられていた。いくつか紹介したい。
「過労、ストレスからの解放」
「肌がきれいになった 食欲が戻った 土日が楽しめるようになった 月曜日が怖くなくなった」
「生理が狂うことなく毎月きてくれる」
「セクハラとパワハラと猛烈なサビ残で過労死寸前だった。いつ死んでもおかしくなかった。夫が辞めさせたのだけど、そのおかげで今生きている」
このように並べてみると、正当な理由あっての退職は、人生の彩を復活させる効果があるとよく分かる。特に過労、ストレスから解放されたという意見が非常に多かった。
トピ主も、退職前は友人と会うことすら億劫だったそうだが、退職後は一緒に遊ぶ欲が湧いてきたと言っている。仕事を辞めることで生じるデメリットや不安はあるだろうが、それ以上に大きな収穫もあるのだ。
「あんなに仕事しなくてもよかったんじゃ」と後悔しながら死んでいくのは御免
仕事なんて、退職したからと言って死に直結するわけではない。そりゃあ多少は金銭面で心許ない時期もあるかもしれないが、いくら給与に不満がなくても、働くことそのものが甚大なストレスになってしまっているのなら、もう潮時だろう。
僕の知人に、ブラック企業に勤務し、いつもギリギリの健康状態で生活している者がいる。何度か「ブラックなんか辞めて、田舎に引っ込んでみたら?」とそれとなく諭すんだけど、本人は「でも、俺がいなくなったらみんなに迷惑がかかるから」と譲らない。
こういう責任感のあるタイプの人間が、その責任感の強さを悪用され、搾取され続け、疲弊していく姿を見るのはしのびない。ブラック企業なんかは、社会全体の労働環境改善を妨げる原因になるのだから、そんなところは早晩全部潰れればいいだけの話なのだ。
この知人には今後も、会うたび退職を促すというウザいアクションを続けるつもりなんだけど、「もっと自分のことを考えればいいのに」と思う。きっとこういう人は彼だけじゃなく、そこら中にいるんだろう。
それぞれに退職しにくい理由はあるかもしれない。だけども今の時代、誰かが自分の幸せを保証することもないし、上司が配偶者を斡旋してくれるわけでもない。自分の人生は自分で、悔いがないよう選択し続けるべきだ。
将来、ベッドの上に寝かされ、天井を見つめたまま「あんなに頑張って仕事しなくても良かったんじゃねえの?」と思いながら死ぬことになったら、悲劇過ぎる。
そうならないためにも、自分が動くのが一番早いと思えてならない。