元F1ドライバーのマーク・ウエーバーは、パワーユニットの各コンポーネントの交換によって科されるペナルティについて、ドライバーにグリッド降格ペナルティを受けさせるのは不当であると強く主張、チームのコンストラクターズ選手権のポイントを減点するなど、他の方式に変更することを望んでいる。
F1のパワーユニットは1シーズン中に使用できるコンポーネントの数が決まっており、それを越えてしまうと、グリッド降格ペナルティを受けることになる。今年は、ペナルティなしに使用できるパワーユニットの各エレメントは4基までと定められている。
ウエーバーはこのやり方を不公平でなおかつ分かりにくいとし、メカニカルトラブルによって過失が全くないドライバーがペナルティを受けるような規則を変更すべきだと考えている。
「取り締まりが多すぎる」とウエーバーは語った。
「ドライバーが、本人と関係のないことでペナルティを受けるようなことはあってほしくない」
「(たとえば)もしメカニックがブレーキディスクの取り付け方を誤ったら、ドライバーはグリッドの後方に回されてしまう」
「大方の人々は予選は観ていない。テレビをつけて『私のお気に入りのドライバーがなぜこんなに後ろのグリッドからスタートするんだ?』と思ってしまうだろう。そうしてファンを失いかねない」
「予選で前方のグリッドを得るのは大変なことなのだから、ドライバーたちを彼らの過失ではないことで後ろに下げてしまうのは、やめにしてはどうだろう。そうしたばかばかしいペナルティは必要ない」
2013年末でF1から引退したウエーバーは、パワーユニットのメカニカルコンポーネントが規定数を超えた場合は、チームのコンストラクターズ選手権ポイントを減点するという単純明快な方式を提案している。
「コンストラクターズ選手権のポイントでもなんでもいいが、ドライバーを不利にしない方法を見つけるべきだ」
「ここ5年ほどは、ドライバー自身には何も関係がないことで科される、ばかげたペナルティが多すぎる。それが、エンターテインメントの点からいっても週末のレースに大きな影響を及ぼしているのだ」