ナイロン100℃の新作公演のタイトルが『ちょっと、まってください』に決定。あわせてビジュアルが公開された。
ナイロン100℃の公演としては『消失』以来約2年ぶり、ケラリーノ・サンドロヴィッチによる書き下ろしの新作公演としては約3年ぶりとなる同公演。出演者として、ナイロン100℃の三宅弘城、大倉孝二、みのすけ、犬山イヌコ、峯村リエ、村岡希美、藤田秀世、廣川三憲に加え、水野美紀、遠藤雄弥、マギーの名が明かされていた。
ケラリーノ・サンドロヴィッチは今回のタイトル発表にあたり、内容にも言及したコメントを公開。「この度書こうと考えているのは乞食と金持ちが入れ替わる物語だ。と書くと『そりゃ、あれじゃないか、「王子と乞食」じゃないか』と言う者もあろう。敢えて否定せず、観て驚いてもらう手もなくはないものの、やはりここはキッパリと言っておく。『まっっっっったく違います』」と綴っている。
なお同公演は11月10日からの東京公演を皮切りに、三重、兵庫、広島、北九州、新潟を巡演する予定。東京公演のチケットは9月9日から販売される。
■ケラリーノ・サンドロヴィッチのコメント
大変お待たせしてしまった。ナイロン100℃の公演、2年前の「消失」は再演だった。
新作は3年ぶりとなる。再始動を謳うのはどうにも大袈裟だが、また、もう少しの間、劇団員と共に、少々歳をとった今の我々にしか創り得ない舞台を創り続けようと思っている。
この度書こうと考えているのは乞食と金持ちが入れ替わる物語だ。と書くと「そりゃ、あれじゃないか、『王子と乞食』じゃないか」と言う者もあろう。敢えて否定せず、観て驚いてもらう手もなくはないものの、やはりここはキッパリと言っておく。「まっっっっったく違います」。まず、王子は出ない。乞食と入れ替わるのは金持ちであり、また、金持ちも乞食も「家族」、つまり複数だ。単数より多い。多けりゃ勝ちというものではないが。
現代における道化としての、金持ちの家族と乞食の家族。彼らは、紋切型の言葉で言えば日常的な生活空間からこぼれ落ちた人々だが、それだけに、或る演劇的な佇まいを見せている。現代社会における道化としてふさわしい。
これ以上のことは、ちょっと、まってください。