トップへ

東国原「金子議員がベビーカーを押す姿がママ達の励みに」で炎上 識者は「マザコンのたわごと」と一蹴

2017年07月04日 15:01  キャリコネニュース

キャリコネニュース

写真

総務省の政務官を務める自民党・金子恵美衆院議員が、公用車を使った子どもの送迎を取り沙汰されていた問題で、元宮崎県知事の東国原氏は執拗に金子議員を攻撃。ネットでは、東国原氏への批判が相次ぐ事態となっている。病児保育を提供するNPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹氏も「東国原氏の主張はたわごと」だと一蹴する。

「子どもの送迎を認めたら、高齢者や障害者の送迎も認めることになる」

金子氏は、「公私混同」だと週刊誌で報じられ、今後は公用車に子どもを乗せないと高市早苗総務相に伝えた。東国原氏は6月末に

「金子議員が、朝、赤坂~永田町をベビーカーを押して一生懸命通勤する姿を見て、道行く人々は心の中で『頑張れ』とエールを送るに違いない。そして、全国の働くママ達の励みになるに違いない」

とツイート。

しかし、この投稿がツイッターで批判を浴びたため、7月1日「公用車使用規定の甘さ」を問題にしているのだと弁明。なんでも公用車に子どもを乗せることが認められれば、「通勤路であれば、友人知人等誰でも乗せて良い事になる」から問題なのだという。さらには高齢者や障害者を乗せることもできるようになると危惧する。

「通勤経路内に於ける高齢者施設(家族内の介護や認知症患者)、家族内の重篤患者や障がい者等の通院・通所はどうなるか」
「それらを認めた場合、当然、高齢者や障がい者適応の特別車導入の要求が出て来る。或いは、議員会館に保育所施設だけで無く、高齢者や障がい者施設も作れという要望・要求が出て来る」

東国原氏は「政務官や一般議員の公用車廃止」などとも繰り返しツイートしている。非難が相次ぎ、慌てて論点をすり替えたのだろうか。

駒崎氏「こうした考え方が母親に子育ての負担を過剰に負わせ、少子化を引き起こしている」

駒崎氏は、キャリコネニュースの取材に対し、「手間を掛けて、大変な思いをするのが美しいというマザコンのたわごと」だと東国原氏の主張を一刀両断にした。

「母親に苦労を求める勝手な願望の投影です。こうした考え方が母親に子育ての負担を過剰に負わせ、少子化を引き起こしているのです。自民党はなぜ金子議員をかばわなかったのでしょう。これでは『一億総活躍』なんてまがいものになってしまいます」

東国原氏が高齢者や障害者の送迎も認められることになると心配していることについても、「それの何が問題なのか」と批判する。

「家族に要介護者がいる人も家族に障害者がいる人も議員をやればいいんですよ。どのような環境でも議員になれるようにするべきです。もし介護に適した公用車が必要なのであれば、購入すればいいじゃないですか」

「公用車廃止」という主張についても、「公用車を使わずに仕事のパフォーマンスが下がれば、かえって税金の無駄遣いになる」と語った。

ツイッター上でも、「バッシングされる金子議員を見て、働くママが萎縮し、やはり働きながらの子育てに理解の無い世の中なんだと一歩前に踏み出せなくなる」「そんなことよりもっと国政に力を注げばいい」といった声が出ている。