女性は何歳ごろから「おばさん」と呼ばれることに抵抗がなくなるのだろう。先日の発言小町に、生まれて初めて「おばさん」と呼ばれて一日中落ち込んだという、38歳の女性からの投稿があった。
朝の通勤時、狭い道をふさいでいた犬に困っていると、その犬を連れたおばあさんが「ほら、おばちゃんが来たよ」と犬に言ったという。投稿者は、「年齢的にもうおばさんなのはわかっていましたが、はっきり言われると落ち込むものですね」と、がっくりしている。世の女性たちに向けて、
「いつから『おばさん』を受け入れられるようになりましたか?」
と尋ねていた。(文:篠原みつき)
もうとっくにおばさんなんで、いい加減観念してください
女性が「おばさん」と呼ばれるのは何歳からが正しいという定義はないが、レスには、「30代からですね」「三十路に突入した時から、おばさんの仲間入りかと思っていました」という意見が多い。中には、「なぜ落ち込む?」などの厳しい批判も見られる。
「もうとっくにおばさんなんで、いい加減観念してください。いつまでもお姉さん扱いを期待されても困ります」
落ち込んでいる人に畳みかける容赦のなさ…だが、認めるべきなのだろう。
一方で、20代でも子どもや甥・姪がいれば抵抗がないという人も多かった。
「28歳で本物の伯母になりましたので『おばちゃん』だと自覚しました」
「(子供が生まれて)よそのお子さんに自分のことを『おばちゃん』というようになりました(30才すぎ)。自分で言ってると人から言われてもあまり気にならなくなりました」
また、30年前は子持ちであれば20歳そこそこでも「おばさん」と呼ばれていて、気にしなかったと振り返る人も。つまり「そんなものよ」と余裕の姿勢なのだが、これは明確な関係性がある上での呼び方であり、年齢や見た目の若々しさとは別モノだからだろう。
「おばさん」は蔑称!?人に言うと失礼になる
しかし当然、「おばさんという言葉、私は大嫌いです」など、嫌悪感を示す人も大勢いる。人をさげすむ言葉だと書く人もいるくらいだ。スーパーのレジ係として働く女性(30代)は、子どもに「おばちゃん」と呼ばせようとする客に
「大方のお客さんからは『店員さん』って呼ばれてたのでビックリしました。あえて蔑称(ババア呼ばわり)で呼ぶか、この客はと」
と、怒り心頭。疑う余地なく「おばさん」が「蔑称」だと表現している。コメントには人に向かって言うのは「失礼な言葉」という声も多く、そうした認識がある程度広まっているのではないだろうか。
考えてみると、今どきのアラサー女性は、30代でも子供がいても、「おばさん」とは言われ慣れていない。「オトナ女子」という便利な言葉もあるし、ママ友どうしは「○○ちゃんママ」などと呼び合い、子どももそれに倣う。書き込みを見ていると、甥や姪に下の名前で呼ばせるパターンも多いようだ。
なので、とっくにおばさんを受け入れているアラフィフ筆者だが、そう呼ばれたことはほとんどない。30代では「自分からおばさんといった方が潔いではないか」という認識だったが、慣れていないせいか、いざ友人の子どもに呼ばれてみると、響きの悪さにギョッとしてしまった。自分の子どもがいてもそうだったので、投稿者の気持ちはよく分かる。
だからといって、いつまでも自分を「おねえさん」呼びしていると、いつまでも大人になり切れないイタイ人に見えてしまうので困りものだ。しかし実際呼ばれると傷つく人は多いので、憎まれたくない人は「おばさん」という言葉の扱いには、十分注意していただきたい。