WRC世界ラリー選手権は7月2日、第8戦ポーランドのSS20~23が行われ、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が2017年シーズン3勝目を挙げた。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/総合3位
「今週末は僕らにとって、かなりタフな戦いだったから、表彰台に上がれたことは期待以上の結果だ」
「もちろん、オット(・タナク)のことは残念だよ。彼は今週末、本当に速かったから、表彰台に上がって当然だった。だけど、ラリーでは時おり、こういうことが起きるんだ」
「僕たちには対処すべき問題が多かったし、運も僕たちの味方をしなかった。それでも、できるだけのことはやったし、チャンピオンシップで重要となる良いポイントを獲得した」
「休息を楽しんで、(第9戦)フィンランドでエキサイティングなバトルができるよう準備を整えて戻ってくる」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/リタイア
「何と言えばいいだろう。こういった形でラリーが終わってしまうなんて、本当に残念だ。僕たちを応援してくれたすべてのファンやチームに申し訳なく思う」
「優勝争いの準備はできていたし、今朝のオープニングステージ(SS20)では本当にいい走りができた。一生懸命プッシュしていたけど、クリーンな走りができた。ほぼ完璧と言えるほどだったよ」
「しかし、次のステージには森林を抜けるセクションで1カ所だけ本当に滑りやすい場所があった。そこでマシンのリヤが斜面にあたり、スピンした。そのままフロントから木に衝突したんだ」
「ダメージが大きすぎて走行を続けることができなかった。そこで僕たちのラリー・ポーランドは終わってしまった」
「仕方のないアクシデントだった。来年、もっと強くなって戻ってくるよ。今回、優勝はできなかったけど、充分なパフォーマンスは発揮できた。今から次のラリー・フィンランドに集中するよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合8位
「タフな週末だったよ。ドライコンディションのラリーを期待していたけど、真逆の状況になった。極めて厳しいコンディションで苦労したと言えるね」
「注意深くクリーンなラリーをするように心がけた。それを踏まえれば、3つのステージ優勝と総合8位という結果は悪くない。次戦のラリー・フィンランドでは、太陽のもとで戦えると願いたいね」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ヘイデン・パッドン/総合2位
「この結果に、僕がどれだけ安堵しているかは言い表せない。シリーズチャンピオンシップになった時のような気持ちだよ」
「総合2位でフィニッシュするには、とても難しい局面もあったけど、チームの素晴らしい成績を後押しできたことは嬉しい。まるで、これまでの重荷が下りたようだ」
「午前中の最終ステージは、厳しいコンディションのなかを着実にドライブすることが求められた。僕たちは総合3位の座を目標にしていたけど、総合2位を獲得することができた。オット(・タナク)の不運があったとは言え、思いがけないボーナスだったよ」
「上位を争うドライバーたちに比べると、僕たちにはまだ速さが足りない。この点は(第9戦の)ラリー・フィンランド以降に整えていきたいね」
「最後に、今週末(コドライバーの)セブ(・マーシャル)がみせてくれた素晴らしい仕事ぶりに感謝の言葉を送りたい。WRCでの初表彰台、おめでとう!」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合優勝
「チーム全体にとって素晴らしい結果だ。かかわってくれた人すべてに感謝したい。ここ数戦と同様、この週末も接近した優勝争いだった」
「午前中、オット(・タナク)がリタイアしたことでトップの座を奪い返し、少し息を落ち着かせる余裕ができた」
「適度にリラックスして、ラリーを走りきり、最高の結果を持ち帰ることができたんだ。今週末の目標はセブ(セバスチャン・オジエ)より多くポイントを獲得することで、それは達成したし、チャンピオンシップでは2戦続けてギャップを縮めている」
「これからもこの調子で続けていかなければならない。でも今は今シーズン3回目の総合優勝を楽しみ、この結果を出すために懸命に仕事をしてくれたチームとお祝いを楽しみたいね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合4位
「今週末はいくつかトリッキーなコンディションがあって厳しかったけれど、全体的にはポジティブだった」
「僕たちはチャンピオンシップのためにポイントをたくさん獲得することができたし、チームとしても喜んでいるよ」
「総合4位は悪い結果ではないけど、僕はいつもいいパフォーマンスを発揮することを狙っているし、どのラリーでも表彰台争いに加わりたいと思っている」
「(第9戦の)ラリー・フィンランドではさらに努力するつもりだ。でも今はポーランドでの週末に満足して、チームの素晴らしい仕事ぶりを祝いたい」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC)/総合5位
「2017年シーズン序盤は厳しいものだったから、今日の結果はみんなの士気が上がるものだった。つねに僕を僕をサポートしてきてくれたチームと、僕のこれまでのキャリアで最高のラリーを作り上げるのを助けてくれたエンジニアに感謝の気持ちを伝えたい」
「どんな状況でも充分なグリップがあれば、僕はプッシュできるという確信を持つことができた。僕は次の2戦には出場しないから、良い気持ちで休暇に入れるよ」
●アンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)/総合9位
「ステージを2度目に走った時のほうがグリップを感じられたから、より楽しむことができた。プッシュできたし、パワーステージ(のSS23)でも好タイムを出せたから、こういった形でラリーを終えることができて嬉しい」
「(第10戦の)ラリー・ドイツに向けて、ターマック(舗装路)向けにC3 WRCのテストを行うことを楽しみにしている」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/総合11位
「今週末は僕のキャリアのなかで、もっとも難しいラリーのひとつだったけど、最後まで完走できて嬉しいよ。マシンを改善するために懸命に取り組んだけど、あまり自信を感じることができなかった」
「(第9戦の)ラリー・フィンランドの前にはテストを行う。2016年に初めて表彰台を獲得したラリー・フィンランドに向けて充分な準備ができるだろう」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合20位
「昨日のリタイアは残念だったが、重要なのは今日、再出走を果たしパワーステージで最速だったこと。サービスでクルマを直し、再出走を手助けしてくれたチームに感謝しているよ」
「パワーステージのスタート前には集中力を高め、すべてのコーナーやブレーキングポイントを頭の中で再確認したけど、それが奏功し最大となる5ポイントを獲得できた。選手権争いにとってはとても重要なことだと思うよ。クルマはとても速く、次戦以降もライバルと対等に戦えるという自信を得たのは、大きな収穫だ」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)/総合10位
「とても挑戦のしがいのある週末だった。ウエットコンディションとなったコースは非常に難しく、路面が硬いところではまずまずのペースだったけど、軟らかくて深い轍が刻まれた路面ではかなりタイムを失い、走りに満足できなかった。これに関しては、今後改善すべき課題だと思っている」
「次のラリー・フィンランドに向けては事前にテストを予定しているし、より良い結果を得られるのでは、と期待している」