WRC世界ラリー選手権は6月29日、第8戦ポーランドのSS1が行われ、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)がトップにつけた。トヨタ勢はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手につけている。
高速グラベル(未舗装路)イベントであるラリー・ポーランド。拠点となるミコワイキ周辺では、ここ数日雷を伴う強い雨が降っており、その影響でSS1前のセレモニアルスタートが中止された。
しかし、路面コンディションは悪くなく、SS1は実施。そのSS1は2台のマシンが同時にステージを走行するスーパーSS形式で行われた。走行距離は2.5kmだ。
最上位クラスで唯一DMACKタイヤを履くエバンスは、このステージをダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)と並走。ライバルたちを0.8秒上回る1分44秒4を記録して、総合首位に躍り出た。
走行後、エバンスは「天候が安定しないけど、この条件は誰もが頭を抱えるもの。だから、自分たちのできることをやるだけだ。(明日以降)豪雨にならなければ、僕たちのタイヤは力を発揮するはずだ」と週末へ展望を語っている。
総合2番手はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が獲得。その0.1秒差の総合3番手にはセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)とチャンピオンシップを争うふたりが僅差で続いた。
クリス・ミークに代わり、シトロエンの7号車をドライブするアンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)は総合9番手。総合8番手につけるチームメイト、ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC)とは0.1秒差だ。
トヨタ勢は、ラトバラがトップと1.3秒差の総合4番手、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合6番手だ。ただし、ラッピは「エンジンに違和感がある。具体的にどこに問題があるのかは分からないけど、嫌な匂いがするんだ」とのコメントを残している。
残るユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)はステージを11番手タイムで完走したものの、ジャンプスタートがあり10秒のタイムペナルティ。総合34番手で初日を終えている。
30日(金)のラリー・ポーランド競技2日目はSS2~SS10の9SSが行われ、ここから本格的なグラベルラリーが幕を開ける。