2016年のMotoGPチャンピオンであるレプソル・ホンダのマルク・マルケスは、チームが2017年シーズン中にはヤマハとの差を縮めることができないだろうと考えており、今は可能な限り「現状に折り合いをつける」しかないと話している。
先週末アッセンで行われた第8戦オランダGPでは、マルケスが最終ラップでカル・クラッチロー、アンドレア・ドビジオーゾとの接戦から抜け出して3位表彰台を獲得した。これにより、マルケスはポイントランキングで首位に浮上したドビジオーゾと11ポイント差の4位につけている。
しかし、2017年シーズンこれまでまだ1勝にとどまっているマルケスは、ホンダが近いうちに有意なアップグレードを行うことは期待できないため、自身の年間タイトル獲得へのチャレンジもこれ以上は続けられないだろうと考えている。
「今シーズン中に(マシンに)大きな変更が加わるとは思っていない」
「現行のマシンで可能な限りうまく折り合いをつけたいと思っている。来年が良いシーズンになれるかどうかは様子を見ていきたい」
マルケスは過去1年半にわたってマシンの加速が弱いと指摘し続けており、これを補うために自身のブレーキングでリスクを取ってきた。そのため、今シーズンはこれまでの8戦で13回のアクシデントを起こしている。
そのホンダとは対照的に、ヤマハはバルセロナのオフィシャルテストにバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスのための新しいシャシーを2台持ち込み、ふたりのライダーはテストを経てオランダGPでも新シャシーを使用した。
今シーズンは、ホンダの2勝に対してヤマハは4勝をあげている。そしてビニャーレスとロッシは現在ランキングでそれぞれ2位と3位につけている。
「僕たちもカタルーニャのオフィシャルテストは走ったが、試すべき新しい材料が何もなかったんだ」とマルケス。
「夏にはチェコのブルノでもテストがあるから、その時点で新しいものがあれば試すよ」
「金曜日に(アッセンで)バレンティーノの後ろを走ったとき、彼が新しいシャシーを使っているのは最初からわかった。前とは違うライディングフォームだったんだ」
「コーナーに入るとき、彼らには以前と比べて何かパワーが加わっていた」
「コーナー入口は本来、僕たちが強いエリアだった」
「今は同じレベルになっているし、彼らが一歩前進したのは確かだ。それでも僕たちは自分たちを信じて進むだけだ」