プジョーは6月28日、2018年のダカールラリーに投入する『プジョー3008DKR Maxi』を発表した。
2015年のダカールラリーにバギータイプの後輪駆動車『2008DKR』を投入したプジョー。翌年は2008DKR16を投入してステファン・ペテランセルが総合優勝を飾った。
連覇を目指して3008DKRで挑んだ2017年大会でも、プジョー勢はライバルを圧倒。ペテランセルが2年連続、通算13度目のダカール制覇を成し遂げた。
大会3連覇がかかるプジョーは、2018年大会に向け、マシンの改良に着手。車体面では、サスペンションの可動領域を左右とも10センチ延長するべく、ボディの全幅が20センチ拡大された。
これにあわせウィッシュボーン形式のサスペンションやドライバーシャフトなども刷新されており、その結果、マシンの安定性とパフォーマンスが向上したという。
チームは2018年1月のダカールに向け、引き続き開発作業を進めていくといい、その一環として7月7~22日に開催されるシルクウェイラリーに3008DKR Maxiを投入。9度のWRC世界ラリー選手権チャンピオンであるセバスチャン・ローブとともに大会制覇を目指す。
また、この大会には2017年仕様の3000DKRも投入。ペテランセルとシリル・デプレの2名がステアリングを握る。なお、シルクウェイラリーには参戦しないもの、カルロス・サインツもマシン開発に従事。2018年のダカールには4人目のドライバーとして参戦する。
■「2017年1月のダカール終了直後に開発作業をスタート」
「今年1月のダカールを終えた直後から、次期モデルの開発作業をスタートさせた」と語るのは、プジョー・スポールのディレクターを務めるブルーノ・ファミン。
「一度勝つことより、勝ち続けることのほうがはるかに難しい。特に強力なライバルがいる場合はね」
「だから、チームのエンジニアはドライバーが全力を発揮できるように知恵を絞ってマシンを改良する。その結果、最新型の3008DKR Maxiは安定性とパフォーマンスの両方が向上したんだ」
シルクウェイラリーで3008DKR Maxiのステアリングを握るローブは「プジョー3008DKR Maxi最大の特徴は、ボディがワイドになり、より大きなタイヤを履けるようになって、オフロードでの走行性能が改善したことだ。どんな悪路でも戦える」と新型マシンの感触を語る。
「マシンの安定性が高まったことで、ドライビングフィールも変わった。ロールも抑えられるようになったから、より自信を持ってアタックできるようになったよ」
「ステージによっては四輪駆動車のほうにアドバンテージがあるかもしれない。ただ、僕たちのマシンは砂丘をはじめとして、どんな路面コンディションでもアタックできるんだ」
40回目の節目を迎える2018年のダカールラリーは2018年1月6~20日に行われる。