ブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップは6月23~24日、フランスのポール・リカールで第3戦が行われ、2台のニッサンGT-RニスモGT3を投入するモチュール・チームRJNは23号車GT-R(千代勝正/アレックス・バンコム/ルーカス・オルドネス)が5位入賞。22号車GT-R(マット・パリー/ストルアン・ムーア/マット・シモンズ)は11位完走となった。
2017年シーズンはスプリントカップへの参戦を取りやめ、エンデュランスカップにのみエントリーしているチームは、第2戦シルバーストンから約1カ月のインターバルを経て第3戦を迎えた。
このポール・リカール1000kmは、耐久シリーズのレギュラーフォーマットである3時間レースの2倍となる6時間で争われることと、開催ラウンドでは直前のレースとなることから、シリーズタイトルの行方を左右するスパ・フランコルシャン24時間レースの前哨戦として位置づけられている。
第3戦が行われた週末は、1週間前に開催されたのル・マン24時間耐久レースと同様の猛暑に見舞われ、各チームのドライバーはチームがパドックに用意した簡易プールでスティントの合間に涼を取るほどだった。
23日(金)に行われた公式予選、2台のGT-Rはともに満足のいく結果を得ることができず。予選上位勢が1分56秒前半のタイムを記録するなか、23号車GT-Rは千代がマークした1分57秒669というタイムで32番手、22号車GT-Rはパリーの1分57秒489で24番手となった。
迎えた24日(土)の決勝レース、グリッドの中段グループからのスタートとなった2台のGT-Rは、ポール・リカールの特徴的なロングストレートとGT-Rの武器であるストレートスピードを活かしてスタートから立て続けにポジションを上げていく。
スタートから7周目までに10台をオーバーテイクした千代の活躍を筆頭に、チーム一丸となって上位進出を目指した23号車GT-Rは、32周目にトップ10圏内に入るとレース終盤には表彰台争いを展開。惜しくもポディウムフィニッシュとはならなかったが、予選順位から27個のポジションアップに成功し、5位でチェッカーを受けた。
また、予選24番手スタートの22号車GT-Rはオープニングラップで出遅れ、一時は35番手まで後退したものの、その後は徐々にポジションを回復。最終的に11位完走を果たしている。
予選Q3とスタートドライバーを担当した千代は「予選ではクリアラップが取れず32位からのスタートとなりましたが、27台抜いて、結果は5位。表彰台に届かなかったのは悔しいですが、チームもチームメイトのアレックスもルーカスも本当にいい仕事をしてくれた結果ですので、チームのみんなに感謝しています」とコメント。
「次戦は今シーズン一番長いレースであるスパ24時間ですので、自分の走りをさらに磨いて頑張りたいと思います」とシリーズの天王山であるスパ24時間に向けて意気込みを語った。
千代からバトンを継いだオルドネスは「クルマはレースを通じて速さがあり、調子がとても良かった。だから、昼間と夜、2回のスティントはすごく楽しめたよ」とマシンパッケージが決まっていたことを明かした。
「一度ピットストップでほんの少し時間をロスしたけれど、それ以外ではチームは素晴らしい仕事をしてくれた。結果にはすごく満足しているよ」
「32番手スタートが決まった時には表彰台争いができるとは想像していなかったから、激しいバトルの末の5位は素晴らしい結果だと思う。今シーズン初ポイントを獲得できて、スパ24時間に向けての弾みがついたんじゃないかな」