トップへ

世界初、樹脂製フロントウインドウ搭載。京都のGLMが『トミーカイラZZ』試作車アンベイル

2017年06月28日 12:12  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

GLMが発表した樹脂製フロントウインドウ搭載のトミーカイラZZ試作車
6月28日、京都に本拠地を構える電気自動車メーカーのGLMは、世界初の樹脂製フロントウインドウを搭載したトミーカイラZZ試作車を初披露した。

 GLMは2010年にグリーンロードモータースとして生まれた電気自動車開発のベンチャー企業。京都大学のEV開発プロジェクト『京都電気自動車プロジェクト』を母体としている。

 そんなGLMは現在、ポリカーボネート樹脂でできたフロントウインドウを搭載した世界初の市販車販売を目指し開発を推進。今回、その試作車が28日(水)に名古屋で開幕した『人とくるまのテクノロジー展名古屋2017』でアンベイルされた。

 樹脂製フロントウインドウを搭載する最大のメリットは軽量化。従来のガラス製ウインドウより3割以上も車体を軽くすることができるという。今回のトミーカイラZZの場合、通常のガラス製ウインドウを搭載する場合、Aピラーやルームミラーをあわせた重量は18.4kgほど。

 これが樹脂製ウインドウを採用すると、ウインドウ単体で充分な強度を持つことからAピラーを省くことができるほか、サイドミラーで視界を確保できるためルームミラーも必要なくなる。フロントウインドウ自体の軽量さも相まって、最終的に6.6kgの軽量化につながったという。

 これまで樹脂製のウインドウはサンルーフなどに使用されてきたが、強度や摩耗耐性などの理由からフロントウインドウへの採用は国によって認められていなかった。

 しかし、2017年7月1日から導入される新たな自動車保安基準では、樹脂製フロントウインドウの搭載が認められる。GLMは、この改正にあわせて試験を実施し、近日中に公道での走行テストも実施する予定とのこと。

 最終的には今秋にも樹脂製フロントウインドウを搭載した特別仕様『トミーカイラZZ』を販売する計画だ。

 なお、この樹脂製フロントウインドウを搭載したトミーカイラZZ試作車は30日(金)まで名古屋市のポートメッセなごやで開催されている『人とくるまのテクノロジー展名古屋2017』で展示される。