マクラーレン・ホンダがF1アゼルバイジャンGPでようやく今季初ポイントを獲得できたことに関し、ホンダF1プロジェクト総責任者の長谷川祐介氏が安堵したと語った。
2017年シーズン、マクラーレン・ホンダは信頼性と性能の両面で問題を抱え、開幕から7戦にわたってノーポイントのままだった。しかし大混乱の展開となったアゼルバイジャン決勝でフェルナンド・アロンソが生き残って9位入賞、2ポイントをつかんだ。ストフェル・バンドーンは12位で完走を果たしている。チームは第8戦にしてようやくシーズン初ポイントを獲得、プレッシャーがいくらか軽減したといえるだろう。
アゼルバイジャンの結果について英AUTOSPORTから聞かれた長谷川氏は「ポイントを獲得することができて安心しました」と語った。
「このサバイバルレースで、ドライバーたちはとてもいい仕事をしてくれました。(2台そろって完走したのは)非常に重要なことです」
「新しいエンジンとMGU-Hを導入しましたが、(信頼性については)さほど心配していませんでした」
「信頼性に関してある程度進歩を示せたことは喜ばしい限りです。それによってポイントを獲得できたのでよかったと思います」
しかし長谷川氏はライバルたちとのギャップはまだまだ大きいと認めている。
「とてもポジティブなレースでしたが、1戦こういうレースがあっただけで、大きな自信を得たとは言えません」
「完走はわずか13台でした。パフォーマンスに関して見れば、私たちはそれほど速くはないということだと思います」
「(アップデートによる)ゲインはトップグループに追いつくほど大きいものではありませんでした。それでもかなり進歩したと思います」
「上位勢に追いつくほど大きなアップグレードではなかったので、マクラーレンは大喜びしているわけではありませんが、喜んでいるのは確かです」
「(ライバルに並ぶという)目標を完全に達成したわけではありません。ですが、彼ら(マクラーレン)に対してある程度進歩を示すことが重要でした」
長谷川氏は、金曜にアロンソのマシンで“スペック3”のエンジンをテストした結果、好感触を得たと述べている。今回は金曜のみの走行だったが、次戦オーストリアでは本格的に2台にスペック3を導入したい考えだ。