インディカー・シリーズ第10戦ロード・アメリカで今シーズン初勝利を挙げたチップ・ガナッシのスコット・ディクソンは、ホンダエンジンの燃費性能が勝利を呼び込んだと語っている。
ロード・アメリカ戦では、プラクティスからシボレーユーザーのチーム・ペンスキーがトップ4を独占するなど速さを見せ、予選でも上位を独占。ディクソンは、ポールのエリオ・カストロネベスから1.6秒差の5番手となった。
決勝レースでもペンスキーのチームメイトバトルになると予想されたが、ディクソンは31周目にジョセフ・ニューガーデンをオーバーテイクしトップに浮上。そのままレースをリードし今シーズン初勝利を手にした。
ディクソンは、ホンダエンジンのほうが燃費性能で優れており、シボレーユーザーは3ストップ作戦をするための燃費目標が厳しかったことが優勝に繋がったと語る。
「僕たちは優勝できると思っていなかったが、ホンダに大きな功績をもたらすことができた。エンジンは非常に強く、レース中にパワーを控える必要はなかったよ」
「非常に多くのパワーを生み出して、燃費走行するのはとても難しいんだ。僕たちは彼らがするほど性能を下げる必要はなかった」
「レースがスタートすると、僕たちの速さに衝撃を受けた。ホンダは性能を持続させる素晴らしい仕事をしてきたんだ。ペンスキーのドライバーは、燃費をかなり節約して走行距離を延ばす必要があったと思うよ。僕たちができたようなシナリオで、彼らはフラットアウトで走ることができなかったね」とディクソン。
ディクソンは、オーバーテイクをしやすくするプッシュ・トゥ・パス・ブーストの使用が禁止されているリスタート後にニューガーデンをパスしたことも勝因のひとつと考えている。
「あのオーバーテイクは、エンジンのトルクが大きい。最終コーナーから低いギヤでジョセフに近づくことを可能とし、ドラフトを得て彼の横に出ることができた」
最多ラップリードのボーナスポイントも得て53ポイントを獲得したディクソン。この勝利でランキング2位のシモン・パジェノーとの差を34ポイントに広げている。