ジョリオン・パーマーの今後が懸念されているなか、ロバート・クビカがシーズン後半に金曜フリー走行に参加するのではないかとの憶測があるが、ルノーF1がこれを一蹴した。
クビカは最近バレンシアでのテストに参加し、チームに好印象を与えた。これを受けて、早ければイタリアGPの金曜フリー走行に出走するのではないかとの噂が流れている。
しかしルノーF1のマネジングディレクターであるシリル・アビテブールがこれを否定。来月開催されるグッドウッド・フェスティバル以外には、走行の予定はないことを強調した。モンツァでのフリー走行参加に関する噂について、アビテブールはアゼルバイジャンGP金曜の会見で以下のように語った。
「(出走の予定は)まったくない。その話がどこから出たのか知らないが、完全に否定できる。ジョー(パーマー)についての質問とクビカについての質問は関連のないものだと思うけれど、これらは別の話であることを明確にしておきたい」
「ロバートはエンストーンのチームのメンバーだ。右隣にいるエリック(ブーリエ)なら、その意味がわかるだろう。彼(クビカ)とはとても親しくしているし、とても誠実な関係だ」
「エンストーンのチームは少人数のグループであり、実際のところ何人ものドライバーと非常に親しくしている。特にロバートはアラン・パーメイン、ボブ・ベルといった面々に強烈な印象を与えた」
「スタッフたちは(クビカに対して)とても忠実だし、人生に大きな影響を与えてくれた彼には借りがあると考えている。今回は彼に、もう一度ドライビングをするチャンスを与えることができた」
「実はマーケティングイベントがキャンセルになったことで、コース上に乗れるマシンがあったんだ。それで、この機会をオファーすることになった」
「ロバートは、彼自身に何ができるかを理解するためのプログラムをこなしている最中だ。フォーミュラE、GP3、F2、LMP2とさまざまなマシンを体験しているので、リハビリテーション計画のようなもののなかで、自分に何ができるのかを把握したがっているのだと思う」
「グッドウッドのマーケティングイベントでは先日と同じ『E20』を、マーチ卿の邸宅前で走らせる。それ以外の計画は、当分の間は何もない」
チームは今シーズンのパーマーの調子を好転させるべく、できることはすべて行っているとアビテブールは付け加え、さらにドライバーが成績をあげるまでの期限は設けていないことを強調した。
「彼(パーマー)は我々との契約がある。いまが難しい時期であることは明らかだが、その間は献身的に彼をサポートする。彼は最後通告など受けてはいないものの、チームの全スタッフと同じように、成果をあげなければならない」
「彼を守るためにベストを尽くしてはいるが、それと同時に、チームとしてベストを尽くすために、我々が何を期待しているかについても昨日説明した。彼が進歩できるよう、データを見直しながら、短期および中期的な目標を明確にした。それが現状の、本当のところだ」