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世界ラリークロス:北米でホンダ・シビック操る“エリクソンズ”が世界戦登場へ

2017年06月26日 16:52  AUTOSPORT web

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2017年は北米のGRCのプログラムに集中してきたオルスバーグMSEチーム
スウェーデンを本拠地とするラリークロス界の名門チーム、オルスバーグMSEが6月30~7月2日に同国のホルヘで開催されるWorldRX世界ラリークロス選手権第7戦に、2台のフォード・フィエスタRXスーパーカーを投入すると発表。世界選手権今季初参戦を実現する形となった。

 チームの母国ラウンドに参戦するのは、現在北米で行われているGRCグローバル・ラリークロス選手権でホンダ・レッドブル・オルスバーグMSEに所属し、ホンダ・シビック・クーペ・タイプRをドライブする、エースのセバスチャン・エリクソンと、ルーキーのオリバー・エリクソンというふたりの“エリクソンズ”となる。

 セバスチャンは、2014年に同チームで母国戦に参戦し、トップ争いを演じて以来の復帰。そしてオリバーは、世界戦レギュラーとしてMJPチーム・オーストリアから参戦する弟のケビン・エリクソンと並んで、初めての世界戦エントリーとなる。

 2014年のWorldRXチャンピオンチームでもあるオルスバーグMSE自体は、昨年のドイツ戦エステルリンクで前出のケビン・エリクソンとともに勝利を挙げて以来のWorldRX復帰となる。

「我々としてもあまり十分な準備ができているとは言い難いが、来年を見据えていくつか新しいものもテストしている。今週末は、この4年間で初めて母国のイベントに帰ることとなるし、とても良い機会になる」と、オルスバーグMSEのチーム代表を務めるアンドレアス・エリクソン。

 オルスバーグMSEは、今季のWorldRXでもフォード・フィエスタを使用する一部のカスタマーに向けたサポート・プログラムを展開。さらに下部クラスのRXライトやRX2のマシン供給やサポートを担うなど、シリーズへの関与は持ちながらも、自チームでのエントリーは見送り北米のGRCプログラムに集中する方針を採っていた。

「我々がこの週末のホルヘでどんなことができるか、しっかりと見極めたい。ヨーロッパでのラリークロスがどのようなレベルかを知りたいと思っているスポンサーもいて、良いチャンスだ」と、チームCEOのアンドレアス・エリクソン。

「我々はすでに、このシリーズが欧州選手権だった時代から、望みうるすべてのことを達成してきた。我々のカスタマーと争うことをメインに考えることはないし、彼らが最高のサービスを受けていると感じられるよう、開発し、テストし、この後もいくつかのイベントに参戦する気でいるよ」

 一方、母国戦でありながら、このイベントを欠場することを余儀なくされた2016年王者、マティアス・エクストローム。その代役として復帰が決まった“P-G”こと、パー-ガンナー・アンダーソンも、久しぶりの母国ラウンドとなる。

 WRC世界ラリー選手権でスズキのワークスドライバーを務めた経験を持つP-Gは、この週末にエクストロームのチームEKSから参戦し、アウディS1 EKS RXクワトロをドライブ。

 彼自身は2015年のWorldRXにマルクランド・モータースポーツから参戦し、当時のフォルクスワーゲン・ポロRXスーパーカーで10戦に出走したキャリアも持っている。

 これにより週末のホルヘ戦では兄弟の初共演に加え、P-Gと元WRCスズキ・ワークスで、今季はWorldRXにフルシーズン・エントリーを果たしているガイ・ウィルクスとの、元JWRC“チームメイト”の共演も実現することとなる。