バスや電車など公共交通の中で、赤ちゃんが突然泣きだすことがあるが、母親は周囲に迷惑がかかるのではと焦ってしまう。そんな母親に周囲の人が「大丈夫だよ」という気持ちを伝える、「ひよこボタン」というアプリがネットで話題になっている。
外出先で赤ちゃんが泣いた時、周りの人がボタンを押すことで「ピヨピヨ」という音が鳴り、母親に「気にしないで」と意思表示する、というものだ。
「あさイチ」でイノッチがアイデアを話す→本当にアプリがリリースされる
電車内で子どもが泣き止まず、「うるさい!」と注意を受けるというケースもあり、子連れで出歩く女性が肩身の狭い思いをすることがある。そこでV6の井ノ原快彦さんが昨年10月の「あさイチ」(NHK)内で、「ひよこボタン」のアイデアを話した。
困った人を見かけても本人に声をかけにくいことがあるが、ボタンを押して音を鳴らす方法であれば、話しかけることなく思いやりを示せるという。
番組放送後、さっそく「ひよこボタン」のアプリがリリースされた。iOS版、Android版ともに複数のアプリが存在する。このうち、gaomar氏が開発したアプリでは、「NHK朝のテレビ番組『あさイチ』の中で、V6の井ノ原快彦さんによって発案された『ひよこボタン』に賛同したアプリです」と説明している。
同アプリのレビューには、以下のような温かいコメントが寄せられている。
「普及しますように」
「いつか、バスや電車で子供の泣き声に混じって『ぴよぴよ』と聞こえる日が来ますように」
「バスでピヨピヨ言い出したらそっちの方が赤ちゃんの泣き声よりイライラする」
昨年リリースされた「ひよこボタン」だが、今年6月21日あたりからツイッターで話題になった。子育て中の女性に対する思いやりあふれるアプリに、
「実現してたんだ!ひよこボタン」
「ひよこボタンめっちゃ良くない!???? いのっち凄い……いのっちは聖人」
など好意的に受け止める意見が多いが、反対に
「『ひよこボタン』の概念はなかなかいいけどぶっちゃけバスでピヨピヨ言い出したらそっちの方が赤ちゃんの泣き声よりイライラする」
など、アイデアはいいとしつつも公共の場で「ピヨピヨ」音を鳴らすと、かえって迷惑になるのでは、という懸念が書き込まれている。
また、そもそもこのようなアプリがなくても、赤ちゃんを連れた女性に配慮する気持ちを持つべき、という意見もあった。
「一番いいのは、ひよこボタンとかなくても、『周りに大丈夫だよって思ってる人たくさんいる』って思えることだったり、『みんな泣いて育ったんだもんね』って自然に言えたりすることなんだろうけど」