今季からアジア各国で展開されているGT3レース、ブランパンGTシリーズ・アジアの第3ラウンドは6月25日、鈴鹿サーキットで決勝レース2が行われ、グループMレーシングチームの999号車メルセデスベンツAMG GT3(ハンター・アボット/マキシミリアン・ゴッツ)が優勝を飾った。
直前に行われた全日本F3第11戦こそわずかに雨が舞う程度で、ドライコンディションのままレースが行われたものの、続いて行われたブランパンGTアジアのレース2は、雨の量がどんどんと増え始め、路面がうっすら濡れはじめるなかでスタートが切られた。
ポールポジションスタートとなったJ-フライ・バイ・アブソリュート・レーシングの7号車アウディR8 LMSがトップで1コーナーに入るが、スタート直後、混戦のなかでスピリット・オブ・レースSAの39号車フェラーリ488 GT3がS字でコースアウト。バリアに激しくクラッシュしてしまい、レースはいきなりセーフティカーとなる。
リスタート後も雨脚が強くなり、スリッピーななかで7号車アウディ、ODレーシングチームの86号車アウディ、そして999号車メルセデスと続く展開になっていくが、途中スプーンでクラッシュがあったため、フルコースイエローが導入されるシーンも。
そんななか、残り35分を過ぎてピットウインドウがオープンすると、各車続々とピットへ向かっていく。順位が落ち着くと、999号車メルセデスがトップに立っていたものの、86号車アウディを駆るインド人ドライバーのアディタヤ・パテルが豪快に999号車をパス。トップに浮上する。
しかし、残り14分というところで、トップの86号車アウディはストレートで左リヤタイヤが突如バースト。マシンを大きく傷めてしまい、これで999号車メルセデスがトップに浮上。そのままチェッカーを受け、今季2勝目、プロ/アマクラス優勝を飾った。
2位はシルバークラス優勝となるヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシングの66号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(サンディ・スチュービック/ニコラス・コスタ)、3位はJ-フライ・バイ・アブソリュート・レーシングの7号車アウディ(ジェフリー・リー/アレッシオ・ピカリエッロ)となった。
日本勢では、CarGuy Racingの777号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(木村武史/ケイ・コッツォリーノ)が12位でフィニッシュ。これが日本勢最上位となった。D'station Racingの47号車ポルシェ911 GT3 R(星野敏/荒聖治)は、ピットイン後に雨が止む方向とジャッジしスリックでの走行を続けたが、雨脚が強まり再度ピットへ。18位となった。
また、KCMGの19号車アウディR8 LMS(竹田直人/白坂卓也)はレース1と同じく19位に。ARN Racingのフェラーリ488 GT3は、途中佐々木孝太がファステストラップをマークしたものの、1周目の39号車フェラーリのクラッシュの際に右フロントをかすめられ、その影響でタイヤを破損。さらにピットインの際にエアジャッキが上がらなくなってしまい、リタイアとなってしまった。