今季からアジア各国で展開されているGT3レース、ブランパンGTシリーズ・アジアの第3ラウンドは6月24日、予選と決勝レース1が行われ、レース1はマーチー・リー/ショーン・ソン・ウェイ・ファン組5号車アウディR8 LMSが優勝を飾った。
ヨーロッパで開催され多くのエントリーを集めるブランパンGTシリーズの“アジア版”として2017年から始まったブランパンGTシリーズ・アジアが、ついに日本で初めて開催された。今回、アジアの強豪チームが登場し、それをスーパー耐久等に参戦する日本チームが、スポット参戦という形で迎え撃つ構図となった。
6月23日の2回のフリープラクティス、そして6月24日午前8時からのフリープラクティス3を経て迎えたブランパンGTシリーズ・アジア第3ラウンドの予選だが、15分ずつのクオリファイ1/2ともコースアウトが相次ぎ、赤旗が連発。各陣営とも満足いくタイミングでのアタックができないままとなったが、クオリファイ1ではクラフト・バンブー・レーシングの99号車ポルシェ911 GT3 Rを駆るダリル・オーヤンがポールポジションを獲得。クオリファイ2ではJ-フライ・バイ・アブソリュート・レーシングの7号車アウディを駆るアレッシオ・ピカリエッロがポールを獲得した。
迎えたレース1の決勝では、スタートをオーヤンの99号車ポルシェが決めリードするが、1周目にマーチー・リーがドライブするアウディ・ホンコンの5号車アウディR8 LMSがリードを奪う。一方、序盤上位争いを盛り上げたのは、スーパーGTでも活躍する永井宏明駆るARN RACINGの28号車フェラーリ488 GT3。4周目にグループMレーシングの999号車メルセデスベンツAMG GT3をパスし、表彰台圏内をうかがう走りをみせた。
このブランパンGTシリーズ・アジアでは、1時間レースのうち開始から25分以降にピットウインドウがオープン。各陣営がピット作業を行っていき、99号車ポルシェがピットアウト後首位を奪ったかにみえたが、アウトラップで5号車アウディが首位浮上。リーから交代したショーン・ソン・ウェイ・ファンが逃げ切り、アウディ・ホンコンの5号車がレース1を制した。
2番手争いは99号車ポルシェを先頭に激しいバトルが展開されたが、これを制したクラフト・バンブー・レーシングの88号車ポルシェが2位に。3位にはODレーシングチームの86号車アウディR8 LMSが入った。
99号車ポルシェはなんとか4位となり、5位はスピリット・オブ・レースSAの38号車フェラーリが入った。永井から佐々木孝太に交代し、一時4番手争いに加わっていた28号車フェラーリは、最終周順位を戻していたものの6位フィニッシュ。プロ/アマクラス2位となり、これが日本勢最上位となった。
その他の日本勢では、CarCuy Racingの777号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(木村武史/ケイ・コッツォリーノ)が16位。週末トラブルに苦しんでいるKCMGの19号車アウディR8 LMS(竹田直人/白坂卓也)が19位。D'station Racingの47号車ポルシェ911 GT3 R(星野敏/荒聖治)は、オープニングラップと16番手争いをしていた21周目にそれぞれ他車にヒットされ、ピットインしレースを終えた。
ブランパンGTで使用されているピレリタイヤの特性や、スポット参戦チームに課せられるピットストップタイムに多くのチームが苦しんだようで、地元鈴鹿での最初のレースで、日本勢は苦戦を強いられた。
6月25日には11時30分からレース2が予定されている。