マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、今の自分はF1キャリアのなかでベストの状態にあると感じており、そのためレースで結果を出せない状態が続いていても、モチベーションを維持することができると語った。
今季のチームメイト、ストフェル・バンドーンに予選で毎回大きな差をつけていることも、アロンソの自信につながっている。バンドーンは2015年にGP2タイトルを獲得、2016年にけがをしたアロンソの代役として急遽初出場したバーレーンGPでいきなり入賞するなどの実績から、非常に高い評価を受けている。
しかし今年レギュラードライバーに昇格したバンドーンは、第7戦終了時点で予選ではまだアロンソに一度も勝っていない。Q1で勝ち残ったのはモナコの一度きりで、アロンソとのQ1でのタイム差は平均0.586秒と、非常に大きい。
そういったこともあり、現在35歳のアロンソは、長いF1キャリアのなかで自分はいま、最高の状態にあると考えている。
「マシンに乗っていて、自分は強力だと感じる。そういう状態でシーズンスタートを切ったことは、今までなかった」とアロンソ。
「今年ほど、シーズン初めにチームメイトに大きな差をつけていたことはない。相手はF1以外のすべてのカテゴリーで、同一のマシンで戦って勝ってきたドライバーだから、とてもいい基準になる」
アロンソは、自分自身のパフォーマンスは満足できるレベルであり、そのことがマクラーレン・ホンダの今の状況によって感じるフラストレーションを軽減してくれると示唆した。第7戦終了時点で、チームはいまだにノーポイント、ランキング最下位に沈んでいる。
「自分は今、ベストの状態だと確信している。だから、結果にかかわらず、モチベーションや成功を強く願う気持ちを維持することができる。ドライバーとしてのキャリアにおいて最高の状態にいることが分かるし、そう感じているからだ」
年齢的にF1キャリアが終盤に差し掛かっている段階で、自分が今まで以上に強力であると感じる理由について聞かれ、アロンソは「キャリアのなかでたくさんのことを学び、たくさんの知識を得たからだ」と答えた。
「10年前、15年前の自分とレースをしたら、速さの面では変わらない。ただ、ドライバーはあちこちで小さなミスをしたり、時に攻めすぎたりするものだ。今の僕は、プッシュすべき時と少し慎重にいくべき時が分かる。ピットストップの際にどれだけ正確にやらなければならないか、燃料セーブのテクニック、スタート、予選の準備、タイヤの準備といったことがよく分かっているんだ」