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営業中の息抜きに「風俗」「ラブホ」に行くサラリーマン…バレたら懲戒処分?

2017年06月24日 11:44  弁護士ドットコム

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営業職など外回りの仕事が多い職種の人にとって、「あいた時間」の過ごし方は悩みの種であり、楽しみでもある。喫茶店などで時間をつぶすサラリーマンを連想しがちだが、ネットの掲示板をのぞくと、仕事のプレッシャーから逃れて息抜きをするために、風俗やラブホテルを利用するサラリーマンが少なからずいるようだ。


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ある人は、知り合いが勤務中に風俗店に出入りしていることを懸念し、「勤務中に美容院に行ったり風俗に行ったりする事はありますか?」とインターネットのQ&Aサイトに投稿している。


また別の投稿では、「仕事中に風俗店に息抜きに行く、ということはよくあることなのでしょうか?」という質問に対して、風俗店の店員を名乗る人から「平日の昼間に利用するお客様は、自営業の方、学生さん、サービス業で平日休みや夜勤か営業の会社員がほとんどです」と回答があり、勤務時間中に風俗店を利用するサラリーマンが多いことがうかがえる。


営業中に風俗店やラブホテルなどに行っていたことが会社にバレた場合、どのような処分を受けることになるのだろうか。寺岡幸吉弁護士に聞いた。


●社用車や制服を着ていれば、より処分は重くなる

ーー休憩中の行動も、懲戒処分の対象になるのでしょうか


労働者には、就業時間中には職務に専念しなければならないという「職務専念義務」があり、そのことは就業規則の服務規定などで定められているのが通常です。服務規定に違反した場合には、懲戒処分の対象となることも、就業規則で定められているでしょう。


休憩時間は、労働者が労働から解放されることを保障される時間です。従って、休憩時間には職務専念義務はありません。ただし、休憩時間であっても、例えば社用車で風俗やラブホテルに行くなどすれば、会社物品の私的使用として、懲戒の対象となることはあります。


会社による懲戒処分には、口頭で行う「戒告」、始末書を提出させる「けん責」、「減給」、「出勤停止」。退職届の提出を勧告して提出しない場合には、懲戒解雇が予定されている「諭旨解雇」、「懲戒解雇」などがあります。


これらのうちから、具体的な服務規定違反の事実を勘案して、どのような処分をするかを使用者が決定します。喫茶店で休んでいたのか、風俗店やラブホテルに行っていたのかなどの事実も、判断の基準となります。一般的には前者より後者の方が処分は重くなると思います。


ーー社用車や制服を着て風俗店やラブホテルに行った場合には、より重い処分になりますか


知っている人が見た場合には、会社への社会的評価を下げることにもなりかねないため、処分が重くなる要素となると思われます。また、初めての懲戒処分であるのか、それとも、注意されても何度も繰り返しているのかということも、判断の重要な要素となります。


これらを考え合わせると、最初の処分であれば、行った場所や社用車などを使ったか否かによって戒告かけん責、注意されても二度三度とやってしまったということであれば、減給や出勤停止も検討されるでしょう。


何度も注意されているにもかかわらずたびたびやっているようだと、諭旨解雇や懲戒解雇なども検討の対象となってくると思われます。


なお、職務専念義務違反の程度が軽微なのに、懲戒処分が重すぎる場合には、労働審判や訴訟などでその処分の有効性を争うことができます。


(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
寺岡 幸吉(てらおか・こうきち)弁護士
社会保険労務士を経て弁護士になった。社労士時代は、労働問題を専門分野として活動していた。弁護士になった後は、労働問題はもちろん、高齢者問題(成年後見や高齢者虐待など)などにも積極的に取り組んでいる。
事務所名:弁護士法人おおどおり総合法律事務所川崎オフィス
事務所URL:https://os-lawfirm-kawasaki.jp