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AKB48総選挙、チーム8は今年どう活躍したか? 結成4年目で見えた強みと課題

2017年06月24日 10:23  リアルサウンド

リアルサウンド

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 6月17日、沖縄で『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』が開催された。総選挙としては9回目となるが、チーム8が出馬するのは4回目。昨年は坂口渚沙(北海道)と倉野尾成美(熊本)の2名がチーム8からランクイン。322人が立候補する今回の総選挙では、速報で8名がランクインした。本投票では何名の名前が呼ばれるのか注目された。


 今年はチーム8から5名がランクインした。まず坂口が17,303票を獲得して69位に選ばれる。昨年同様に札幌トヨペット(月寒店)で行われた壮行会では、駆け付けたファンに「速報96位は悔しい。ピンチだと思っています。応援をお願いします!」と呼びかけていた。続いて17,662票を獲得した永野芹佳(大阪)が67位に。SHOWROOMで早くから「アイドル王になる」と宣言し、半年くらい前から総選挙でのランクインをファンに訴えていた。その思いがファンにも通じて速報では35位になる。選挙後には「今年の総選挙でランクインしたいってお話したときは笑われたり、馬鹿にされちゃったりしたところから始まった」と振り返っている。


 65位には17,757票獲得した太田奈緒(京都)がランクイン、アップカミングガールのセンターを務めることになる。チーム8最年長で実質的なチーム8のリーダーのような存在である太田は、メンバーやファンからの信頼も厚い。「チーム8は勢いがあると言われる中、私は勢いをつけられていなかったので、勢いをつけられるくらい大きくなりたい。チーム8を一番のチームにしたい」とチーム8への熱い思いを語った。総選挙の会場からSHOWROOMで裏配信していたトップリードは、『AKB48のあんた、誰?』(NOTTV)で共演しており、太田の名前が呼ばれた時には号泣して喜んでいた。


 そして21,296票獲得した小栗有以(東京)が昨年の圏外から51位に。AKB48の楽曲にも選抜メンバーとして選ばれることが多く、“2万年に1人の美少女”の異名も持っている小栗は檀上でも「2万年という言葉を背負って頑張りたい」とコメント。


 30位には28,037票で倉野尾がランクイン。倉野尾のファンの選挙活動は熱心で、イベントやライブなどでも倉野尾への投票を積極的に呼び掛けていた。今年は「いざ選抜へ、出陣!」を掲げて16位以内の選抜入りを目標にしており、速報でも13位に位置していた。「30位がゴールでないし、選抜もゴールでない。もっと上を目指して頑張りたい」と力強く語っていた。


 パフォーマンス力の高い中野郁海(鳥取)、谷川聖(秋田)も速報では名前が挙がっていたものの、本番では名前が呼ばれることはなかった。大西桃香(奈良)はSHOWROOMアピールイベントで、昨年のSHOWROOM女王のNGT46・中井りかを破って圧倒的に1位だったが、残念ながら本番ではランクインせず。だが、早くも気持ちを切り替えて「来年は20位を目指す」と宣言。他にも同じアピールイベントで猛追し、一気に知名度を上げ、ダークホースとして注目を集めた佐藤栞(新潟)も届かなかった。


 チーム8はグループ結成から4年目を迎えて人気も上々、ライブやイベントは盛り上がっているが、選挙は決して強くない。今年は5名が選ばれたので、昨年に比べると増加しているが、他にもランクインして良いと思われるメンバーが多くいる。


 “会いに行くアイドル”をコンセプトとするチーム8は全国のあらゆる所でツアーやイベントがあり、ファンはチーム8が参加するイベントには全国津々浦々足を運ぶ。そのため、地方への遠征費用がかかるので投票までお金が回らないのかもしれない。またチーム8は他チームと比べると、ファンが特定のメンバーだけを推すよりも、チーム全体を応援する、いわゆる“箱押し”が多いため、1人のメンバーに絞って大量投票するよりも、票が分散してしまう傾向があるのだろう。それでも5人がランクインしたことは快挙だ。もっと多くのメンバーがランクインするにはチーム8の活動だけでなく、個々人の幅広い活躍と多様な露出が求められる。


 「総選挙だけが全てではない」と言うファンも多いが、彼女たちは新たな活躍の場を見つけようと、総選挙に全力を注ぎこんでいる。今年はNGT48の台頭が目立ち、STU48が初出馬を果たすなど、若手グループも激戦だった。来年はますます厳しい戦いが予想される。来年の総選挙に向けてファンとメンバーはどのような動きを見せるのだろうか。(佐藤 仁)