ハースF1チームは予選において悩まされている渋滞などの問題を避けるため、今週末のアゼルバイジャンGPで、インディカーやNASCARで見られる“スポッター”のような役割のスタッフを置く予定だ。
ケビン・マグヌッセンはモナコGP予選Q2では渋滞に阻まれ、カナダGPではクリアラップをとることができずQ2へ進むことができなかった。
カナダGPの後、チーム代表のギュンター・シュタイナーは、トラフィックと潜在的なギャップを監視する専任のスタッフを置くことを検討していると語っていた。
カナダGP後に検討した結果、シュタイナーはアゼルバイジャンGPでこの戦略をマグヌッセンとロマン・グロージャン両名に対して進めることを決めた。
「いくつか変更がある」とマグヌッセンはアゼルバイジャンで語った。
「ふたりに、トラフィックを監視するだけのスタッフがつくことになった。GPSを持ったスポッターのようなものだね。助けになることを期待しているよ」
「レースごとに僕たちは成長し、改善している。チームがすぐに前進するのを目にするのは素晴らしいことだ」
「モナコで最初に渋滞にはまった後には、何か変える必要があるのかどうか分からなかった。厄介だったけど、単に不運だったとも考えられたからだ」
「でも同じことがすぐ後で起きたので、僕たちはすぐ対応策をとった。それは良いことだし、どうなるか見るのが楽しみだ」
ハースはトラフィックを監視する役には、新たに人を雇うのではなく、現在所属しているスタッフの中から割り当てるという。
「金曜日に我々はミーティングを持って話をする」とシュタイナーは語った。
「候補者はいるので、彼らに何をやればいいかを伝えるミーティングだ」
シュタイナーは、ハースがすべてのレースでスポッターが必要になるとは思っていないことを認めたが、必要となったときのために解決策を用意しておくのは重要なことだと考えている。
「GPSやデータを見ながら他のドライバーの状況がどうなっているのかを監視する役目は必要だ」とシュタイナーは語った。
「カナダGPは特に難しかった。短いコースに他のレースと同じ台数のマシンがひしめいていてスペースがなかったから、どうしても互いに鉢合わせすることになる。それにファストラップに向けて、皆が違うやり方でタイヤマネジメントをしている」
「状況が分かっていたら、少なくとも自分たちのドライバーに、フライングラップに向けてどういう行動をとればいいか伝えることができる」
「それでもまだ難しいかもしれないが、レースエンジニア自身はやることがありすぎる。しかし2台のマシンだけを監視するのは非常に楽な仕事だ」
「カナダGPでの短いコースや、タイヤの温度を上げる難しいプロセスを考えると、我々は何か手をうつ必要がある」
「毎回のレースでスポッターが必要ないとしても、用意しておけば次の機会のために訓練をしておけるだろう」