F1のブルーフラッグに関する手順がアゼルバイジャンGPを前に変更された。今年、何人かのドライバーたちが周回遅れのマシンにてこずり、不満を述べていた。
周回遅れとなるマシンは、リーダーたちが後方から近づき、ブルーフラッグが振られた後、できるだけ早く譲らなければならない。しかしブルーフラッグで警告を出すタイミングが2017年シーズン初めに変更された。
リーダーたちが3秒差まで近づいてきたとき、周回遅れになるドライバーにはチームから最初の警告がなされる。その後、正式な警告がブルーフラッグとコクピット内のライトによって自動的に行われるが、そのタイミングがかつては1.5秒差だったが、現在は1.0秒差に変更されている。
しかし今年は空力面でマシンが大きく変わり、前のマシンに接近することがより難しくなっている。その影響で一部のドライバーたちから、他のマシンを周回遅れにするのが非常に難しいという指摘がなされてきた。
前戦カナダGPのドライバーブリーフィングにおいて、キミ・ライコネンはモナコGPでレースをリードしていた際、周回遅れの処理であまりにも多くの時間を失ったとして、ブルーフラッグ規則の変更を求めた。
他にもマックス・フェルスタッペンやセバスチャン・ベッテルなども、バックマーカーについての不満を示している。
一方でバックマーカー側からは、あまりにも早いタイミングで譲ることを強いられると、自分たち自身のバトルに影響しかねないとの意見が出ている。
ドライバーたちの意見を聞いたF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、今週末からブルーフラッグとライトを作動させるタイミングを少し早めることを決めた。バックマーカーとのギャップがこれまでの1.0秒ではなく、1.2秒になったときに正式な警告を行うということだ。
FIAは、この変更がバックマーカーに及ぼす影響を調査した後に、さらなる変更を行うかどうかを決める見込みだ。
木曜にチームに送られたホワイティングからのガイダンスには以下のように記されている。
「速い方のマシンが周回遅れになる見込みのマシンから1.2秒差以内に入ったとき、ブルーフラッグが遅い方のマシンに示され(さらにブルーライトパネル、ブルーコクピットライト、タイミングモニター上のメッセージも示される)、ドライバーは最初に訪れた、利用できる機会に後ろのドライバーにオーバーテイクさせなければならない」