新たなF1チーム候補が参戦を検討しているとのうわさがこの数週間持ち上がっている。FIAはエントラントを12チームにまで増やすことを目指しているが、新規チーム候補のプランについては現段階ではほとんど明らかになっていない。
英国企業登記局の記録によると、ある企業が「China F1 Racing Team Limited」と名称を変更したことが分かった。
この企業の元の名称はブロンズ・フォーチュン・リミテッドで、経営者はフランスの弁護士マイケル・オーツ氏。かつてヨーロッパとアメリカでスポーツカー・レーシングに参戦していたことがある人物だ。
オーツからのコメントは取れておらず、真剣にF1参戦を狙っているのかなど、プランの詳細については明らかになっていない。
21日、ジュネーブで開催されたFIAスポーツカンファレンスにおいて、FIA会長ジャン・トッドがこの件について発言した。将来のF1参戦に関していくつかアプローチを受けているのは確かだという。
「うわさは常にある。今までいくつかのチームから関心を寄せられてきた」とトッド。具体的な数を聞かれたトッドは「さほど多くはない」と答えた。
新しいチームに関する入札手続きを開始するかどうかはFIAの判断に任されており、トッドによると、真剣に参戦のプランを立てている候補者が現れない限り、そういった手続きをとるつもりはないということだ。
「正しいタイミングだと思った場合、入札手続きを取ることができる」とトッド。
「現状、参戦しているのは10チーム。これを12チームまで引き上げるという狙いがある」
「つまり、機会があれば、ひとつかふたつ、強力な新規参入者が現れれば、それが可能になるだろう」
「まずは要請について調査する必要がある。買い手候補の監査を行うことになる」
「大手メーカーであれば、話は簡単だ。だがプライベーターなら、ある程度慎重に進める必要がある」
「たとえばハースのように、真剣な関心を持っており、能力もあると確信できれば、入札手続きができる」
トッドは、2018年までは時間が足りないため、新チームが来年参入することはないと考えている。
「常識的に考えて、新チームが8カ月、あるいはそれ以下の期間で準備できることはないだろう」
2016年にハースF1チームがデビューし、参戦チーム数は11となったが、2017年シーズンを前にマノーが破綻し、今季F1は10チームでの戦いになっている。