事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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マクラーレンが、何とかして来年からメルセデスのパワーユニットを手に入れようとしていることは、すでにあちこちで報じられているとおりだ。だが、この試みはフェラーリとルノーによってブロックされるかもしれない。
フェラーリとルノーが懸念しているのは、マクラーレンが現時点で最強のパワーユニットを手に入れ、特にそのステアリングをフェルナンド・アロンソが握った場合に、自分たちの成績に直接的な影響が及ぶ可能性が出てくることだ。
F1スポーティング・レギュレーションの第8.3項は、「メジャー・マニュファクチャラーは、直接的あるいは間接的にエンジンを供給するチーム数が、それぞれ2台からなる3チームを超える場合には、FIAの許可を得なければならない」と定めている。
昨年メルセデスが4チーム目となるマノーへの供給を認められたのは、マノーをチームとして存続させるための措置だった。フェラーリとルノーはこの規定を盾にとって、マクラーレンがメルセデス陣営に加わるのを、何とか阻止しようと考えているという。
もっとも、それにはまずマクラーレンが、今年末までにホンダに代わる資金提供者を見つける必要がある。そのハードルの高さを考えると、彼らのメルセデスへのスイッチが本当に実現する可能性は、フェラーリとルノーが干渉するまでもなく、きわめて低いと言わざるをえない……。
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