マークVDSのジャック・ミラーは、ホンダのマシンがライバルたちに比べて加速不足のままであることに嫌気がさしており、アップデートもないことに不満を募らせている。
ホンダはここ数シーズンでライダー達が直面してきたデメリットを解消すべく、2017年シーズンは点火順序の変更を含むエンジンの一新を図った。
ファクトリーチームのマルク・マルケスとダニ・ペドロサは両名とも優勝を飾り、LCRホンダのカル・クラッチローはアルゼンチンGPで表彰台に上がった。3人は、新しいエンジンは大変革とは言わないまでも、パフォーマンスの向上があったと報告している。
カタルーニャGPで10番手を走行中に転倒してリタイアしたミラーは、ホンダとの契約は3年目の2017年が最後の年となるが「もう少し加速があるといいんだけど」と嘆いた。
マルケスやペドロサ、クラッチローが報告している進歩について尋ねられたミラーは「彼らはもっといいバイクに乗っているんだよ」と次のように答えた。
「最低だよ。まるで自分がセカンドライダーでもなくサードライダーのような気分だ」
「ここにいて仕事をしているのに言いたくはないが、最初の年は最低のバイクだった。去年もたいして改善はされなかった。今年のバイクはまるで、フィリップアイランドテストの時にあてがわれたバイクみたいだ」
「何もアップデートされていない。カタールGPの時から訴えている同じ問題がまだ起こるんだ」
「いまだに加速の問題に悩まされている。最低だよ」
今後何かがなされるのか定かではないが、ミラーの目下の焦点は今月初めに第6戦イタリアGPで導入された改良版のフロントタイヤを使いこなすことに当てられているという。
イタリアGPで苦戦した後、カタルーニャGPの週末と続くオフィシャルテストではよりリラックスしていたミラーは、昨シーズンの優勝者としてオランダGPの舞台、アッセンへ向かう。
「自信があって良い気分だし、取り組み続けるだけだ。さっきも言ったようにバイクと新しいフロントタイヤを調整するよ」とミラー。
「このフロントタイヤが(アッセンで)どうなるかが楽しみだよ。コースはヘビー・ブレーキングではないけれど、このタイヤはヘビー・ブレーキング向きに思えるんだ」